トランプがアフリカ最大の国に軍事介入を示唆――「キリスト教徒を守る」の真意は
Will US Invade Nigeria? What Military Intervention By Trump Could Look Like
ピート・ヘグセス戦争(国防)長官はこれを受け、「ナイジェリア政府がキリスト教徒を守らないなら、虐殺を行なっているテロリストを我々が殺す」と述べた。
現時点では、「ありうる行動」が何を意味するのかはっきりしない。トランプはこれまで、アメリカ軍が外国の戦争に介入することには慎重な姿勢を取ってきている。ましてアフリカにおける米軍の存在感は他地域に比べてかなり限定的だ。
ボコ・ハラムはナイジェリア北の隣国ニジェールにも拠点を持つが、アメリカは昨年、ニジェール中部の無人機基地から撤収している。
同国の首都ニアメ近郊の空軍基地からも、2023年のクーデター後に撤退。新たに権力を握った軍事政権は、約1,000人のアメリカ軍部隊に対しても国外退去を命じている。
アメリカのアフリカにおける軍事展開は「極めて限定的」で、ロシアの傭兵部隊など他国の武装勢力と比べて規模は小さいと、元国務省高官で外交・安全保障の専門家アシャ・キャッスルベリー・ヘルナンデスは指摘する。
とはいえ、選択肢が全くないわけではない。特殊部隊を送り込むか、海軍戦力をギニア湾に展開してナイジェリアと安全保障協力を深めることも理論的には可能だ。





