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「世界は五大国より大きい」トルコ大統領が訴える国連改革と新しい多国間主義、そしてパレスチナ承認

“Recognize the State of Palestine”

2025年10月17日(金)17時00分
レジェップ・タイップ・エルドアン(トルコ大統領)
多国間の協調こそ恒久平和への道だと主張するトルコのエルドアン大統領(2025年7月28日) YAVUZ OZDENーDIA IMAGES/GETTY IMAGES

多国間の協調こそ恒久平和への道だと主張するトルコのエルドアン大統領(2025年7月28日) YAVUZ OZDENーDIA IMAGES/GETTY IMAGES

<トルコ外交は人類共通の未来を守る。中東へ平和をもたらすために国連改革を>


▼目次
1.五大国が握る世界...機能不全の国連に改革を
2.パレスチナ承認こそ平和への第一歩

今の世界には、不確実性と解決困難な諸問題の波が絶え間なく押し寄せている。しかも、そういう状態が長く続いている。さまざまな紛争や無法状態、テロ攻撃、パンデミック、気象災害、さらには不公正と不平等の深刻化といった問題が、現在の国際秩序に多大な圧力をかけている。

テュルキエ(トルコ)は正義と平和と連帯を旨とする外交姿勢を崩すことなく、同時に自らの安全保障と人類共通の未来を安全に守りながら、総合的で複雑かつ深い痛みを伴う数々の危機を乗り越えていくビジョンを持って行動している。わが国はかねてより「世界は(国連安全保障理事会常任理事国の)5つの国より大きい」という原理原則に立脚した呼びかけをしてきた。

これは既存の世界秩序に対する単なる批判ではない。そこには人類共通の未来に向けた1つのビジョンが示されている。

国際連合は第2次大戦後に平和と安全を維持するために設立された。しかし今日の世界の危機や紛争に立ち向かおうにも、遺憾ながら国際機関としての核心的な機能を果たせていない。国連において主要な責任を持つ安保理は正義と平等を目指して設立されたはずだが、地域的・世界的危機に関するその意思決定は、現実にはわずか5つの国の意思と利害によって左右されている。

五大国が握る世界...機能不全の国連に改革を

◇ ◇ ◇

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