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夫が盗撮犯として2度も逮捕...その妻を「家族だから」と非難する人たち

2025年9月15日(月)09時52分
印南敦史(作家、書評家)

家族会で「私もそれを理解したうえで生きていきます」と宣言

こんな場合、すぐに離婚を決意する人もいるだろう。しかしこのケースのように、「それでも別れない」選択をする妻もいるようなのだ。「盗撮さえしなければ、いい夫なんです......」という言葉もよく聞くという。

子どもという新たな家族を迎え入れようとしているタイミングで、予想外のことが起こった。しかもB子さんは、「妊娠していて夫の性欲を受け止めきれなかったから、夫が盗撮行為を犯したんだ」といった世間からの視線にもさらされた。ストレスの大きさは相当なものだっただろう。

いずれにしてもB子さんは定期的に「妻の会」に通い、夫もクリニックの治療プログラムに通い続けた。そんな努力の甲斐もあり、B子さん夫婦の関係は表面的には改善。事件から3年ほど経った頃、彼女は再び妊娠した。


「これで新しい生活をスタートできる」と希望を抱いたB子さんでしたが、その希望はあえなく打ち砕かれてしまいました。
 出産を間近に控えたある日、彼女の携帯には、再び見覚えのない電話番号から着信がありました。なんと夫は、再び盗撮の容疑で逮捕されたのです。
 失意のどん底に落とされたB子さんは、やがて夫が一度目の逮捕後も盗撮を繰り返していたことを知りました。(39〜40ページより)

夫の2度目の逮捕後、B子さんは家族会で「夫はどう考えても病気です。医療従事者である私から見てもそうとしか思えません。そしてこの問題を抱えながら、これからも生きていく人です。私もそれを理解したうえで生きていきます」と宣言したという。

だがその後、再び家族会に姿を見せることはなかったそうだ。

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