自称「和平仲介人」のトランプが仲介した「画期的」な合意が、崩壊の危機...一体なぜ?
Landmark Trump Deal on Verge of Collapse
2020年にトランプの仲介の下で合意が形成されていたが noamgalai-shutterstock
<イスラエルの蛮行を止められないトランプの平和枠組みが、中東諸国から見切りを付けられ始めている>
イスラエルがカタール領内を空爆したというニュースが飛び込んできた。中東情勢は混迷を深めているが、この混乱はカタールにとどまらない。
アラブ首長国連邦(UAE)のラナ・ヌセイベ政治問題担当次官補は9月に入ってから2度、第一次トランプ政権の仲介の下、5年前に締結したイスラエルとの国交正常化合意、アブラハム合意から離脱すると警告を発した。これは、イスラエルがヨルダン川西岸地区の併合を進めていることに対し、反発が広がっていることを受けてのものだ。
「パレスチナの将来は、中東の平和な未来の礎であり続けている」
アメリカのドナルド・トランプ大統領は、世界に平和をもたらすとの公約を掲げた。トランプの外交チームは、イスラエルと敵対関係にあるシリアやレバノンなどを含め、より多くの国々をアブラハム合意に引き込むことができると主張している(なお、イスラエルは現在もこれらの国々に軍事的関与を続けている)。
UAEによる今回の警告は意外性のある方針転換といえる。アメリカの最も強固な地域同盟国であるイスラエルの行動を、湾岸アラブ諸国が容認しない姿勢を鮮明に示したためだ。
イスラエルも驚いているようだ。9月6日、イスラエルの高官は匿名で「UAEはこれまでも他のルートで併合に懸念を示していたが、今回の声明には驚いた。極めて異例だ」とワシントン・ポストに語った。
アメリカは、イランの影響力抑制、アラブ諸国とイスラエルの関係改善、経済・技術協力推進のため、湾岸諸国を重要な同盟国と位置づけている。
ガザでの戦争に対する不満が高まる中、イスラエルは自身の行動のために、各国との外交関係に支障をきたしている。
本誌は、米国務省、UAE外務省、イスラエル首相府にコメントを求めている。
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