最新記事
エンパワメント

なぜ女性の健康は「後回し」にされてきたのか?...もっと多くのSTEM分野で「見えない格差」を乗り越える

The Time Is Now for Women and Girls in STEM | Opinion

2025年8月11日(月)08時20分
テリ・L・フィリップス(医学博士/メルツ・エステティックス社最高医療責任者[CMO])

これまで語られにくかったテーマを、声に出して語る

女性は人生の3分の1以上を、閉経(更年期前後)の状態で過ごす。睡眠障害、気分の落ち込み、ほてり(ホットフラッシュ)、体重増加など、症状は多岐にわたるが、治療を受ける人はごくわずかだ。

メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)によると女性に治療が行き届かない原因は、研究と認知の不足にある。その結果、経済的損失も深刻だ。


更年期症状による労働損失によってアメリカ経済は年間約18億ドル(約2700億円)を失っており、医療費などを含めた総コストは266億ドル(約4兆円)にものぼる。

妊娠期においても同様の問題がある。妊娠の4件に1件は流産に至り、8人に1人の女性が不妊治療を必要としているにもかかわらず、これらの問題はほとんど語られないままである。

しかし風向きは変わりつつある。こうした問題は、著名人による体験の共有によって、メインストリームの議論に浮上し始めている。

ナオミ・ワッツの近著『言ってもいいですか? 更年期について知っておきたかったこと(Dare I Say It: Everything I Wish I'd Known About Menopause)』や、メーガン妃による「ニューヨーク・タイムズ」紙への寄稿が好例である。また、「Alloy」「Joylux」「Maven Clinic」などのフェムケア企業も、この変化を後押ししている。

「長生き」の定義をアップデートする

私たちは皆、「より長く、よりよく生きたい」と願っている。それゆえに、「健康長寿」という言葉の中身を、いま再定義する時が来ている。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ネタニヤフ氏の汚職裁判12日に再開 イスラエル、非

ビジネス

米2月PCE価格指数、0.4%上昇に伸び加速 利下

ワールド

イスラエル首相、レバノンとの和平交渉開始指示 米で

ワールド

NATO、対イラン作戦で米要請に対応 当初支援遅れ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポケモンが脳の発達や病気の治療に役立つかも
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 5
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 6
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 7
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 8
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    「嬉しすぎる」アルテミスII打ち上げのNASA管制室、…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 7
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 9
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中