電光石火でイラン上空の制空権を奪取! 装備と戦略と情報工作、すべてで圧倒し勝敗を決したイスラエル空軍

How Israel's air force compares as IDF claims "air superiority" over Iran

2025年6月17日(火)19時18分
エリー・クック

ミグ29など旧ソ連時代の戦闘機や1979年のイスラム革命およびイラン・イスラム共和国の樹立以前に導入された米国製の航空機(F-5B戦闘機を15機、F-5EとF-5Fを合わせて54機と少数のF-14トムキャット戦闘機など)が混在しており、いずれも老朽化が進んでいる。

「イラン空軍は継ぎはぎ状態だ。アメリカの制裁下で旧型機を維持してきたのは驚くべきことだが、古い機体に奇跡を期待すべきではない」と、メルテンスは言う。「かつての王政時代のイラン空軍と比べれば、見る影もないほど衰退している」

ムハンマド・レザ・パーレビ国王は1979年に退位に追い込まれ、翌1980年に死亡した。彼の長男であるレザ・パーレビ元皇太子は現在アメリカで亡命生活を送っている。イスラエルによるイラン攻撃が始まった先週以降、最高指導者アリ・ハメネイ師が率いるイランの現体制を終わらせるべきだと訴えている。

空軍がぼろぼろの状態のため、イランはミサイルの発射と迎撃の両方を地上配備型のミサイルシステムに頼らざるを得ない。イスラエルはまさにその発射地点を狙って攻撃を実施。これが航空優勢の確保に大きく貢献した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、首都ワシントンに州兵派遣 警察を連邦政

ビジネス

アングル:統計局長解任で高まる米CPIの注目度、T

ワールド

トランプ米大統領、E・J・アントニー氏を労働統計局

ワールド

トランプ氏、中国関税一部停止90日延長 大統領令に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入する切実な理由
  • 2
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客を30分間も足止めした「予想外の犯人」にネット騒然
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    なぜ「あなたの筋トレ」は伸び悩んでいるのか?...筋…
  • 7
    「靴を脱いでください」と言われ続けて100億足...ア…
  • 8
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 9
    「古い火力発電所をデータセンターに転換」構想がWin…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 7
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 8
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中