最新記事
Z世代

街頭デモに姿を見せない米Z世代の新たな打倒トランプ戦略

Gen Z Doesn't Seem To Care About Protesting Against Trump

2025年6月9日(月)19時24分
マルニ・ローズ・マクフォール
移民取り締まりに抗議するデモ

ロサンゼルスではトランプが州兵を派遣する騒ぎになっている移民取り締まりに抗議するデモ(6月8日、オハイオ州ハミルトン)

<Z世代はアメリカの民主主義への期待を失いかけているものの、政治に関心がないわけでもなければ、右傾化してトランプを支持しているわけでもない>

「Z世代はいったいどこに行ったんだ?」――4月に全米各地に反ドナルド・トランプのデモが広がったとき、その様子を撮影していた動画クリエイターの@djangita は、視聴回数が230万回に達したTikTokへの投稿でこう問いかけた。

【動画】「Z世代はどこへ行った?」と言われた4月の反トランプ・デモ

トランプが大統領に再選されて以降、全米で何十万人もの人々がその政策に抗議してデモを行っている。2月17日の「大統領の日」にはトランプ政権反対デモ、4月には政府機関の閉鎖や職員解雇に反対する「ハンズオフ(手を出すな)」デモ、5月1のメーデーには法の支配や民主主義が脅かされていると抗議するデモ...。

政治に対する抗議活動の原動力は歴史的に若い世代になることが多いのだが、反トランプデモの中心になっているのは、もっと上の世代で、若者の姿は目立たない。

1990年代後半〜2012年頃に生まれた、現在高校生から30歳ぐらいの「Z世代」Z世代は何をしているのだろう?

政治活動からは距離を置き、男性中心主義のネット言論にどっぷり浸かっているのか? 政治への関心も影響力も失ったのか? デジタルネイティブにとっての政治活動とな何なのか?

多くの人は、反トランプの抗議デモに参加するZ世代が少ないのは、トランプ支持者が多いからではないか、と思うかもしれない。

だが話はそう単純ではない。アメリカの政治状況全般と同じで、Z世代の政治意識にも深い分断が存在する。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ニューサム加州知事の逮捕支持を示唆 移

ワールド

カナダ首相、国防費増額を誓約 NATO目標の年度内

ワールド

メキシコ大統領、ロスのデモ暴徒化を非難 米との二国

ワールド

米中、ロンドンで2回目閣僚級協議を開始 レアアース
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 3
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、健康に問題ないのか?
  • 4
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 5
    救いがたいほど「時代錯誤」なロマンス映画...フロー…
  • 6
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 7
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 8
    「白鵬は、もう相撲に関わらないほうがいい」...モン…
  • 9
    コメ価格高騰で放映される連続ドラマ『進次郎の備蓄…
  • 10
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラドールに涙
  • 4
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 5
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 6
    ひとりで浴槽に...雷を怖れたハスキーが選んだ「安全…
  • 7
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 8
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 9
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 10
    救いがたいほど「時代錯誤」なロマンス映画...フロー…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中