トランプ政権、不法移民に1人当たり「最高2億5900万円」罰金...滞在日数で計算
ロイターは4月、強制送還命令に従わなかった移民には1日当たり998ドル(約1万4000円)の罰金が科されると報じた。過去5年分まで遡及請求される可能性があり、その場合の上限は180万ドルになる。支払いが不可能な移民には財産差し押さえも検討されているという。
ただ、罰金の徴収および差し押さえの具体的な手続きについては、現時点では不明だ。
移民弁護士らの困惑と反発
ロイターの取材で、罰金は移民・税関捜査局(ICE)が請求し、処理および徴収に対応するのは税関・国境取締局(CBP)であることが分かった。
関係者によると、CBPは差し押さえに向け複雑な手続きの整理を進めているという。
国土安全保障省(DHS)はコメントを控えた。マクラフリン報道官は4月の声明で「不法滞在者は即刻、自主的に出国すべきだ」と述べていた。
この罰金制度は1996年制定の法律に基づくもので、第1期トランプ政権時の2018年に初めて施行された。対象は、裁判所から強制送還命令を受けた約140万人に上る。
トランプ政権は1期目に、教会へ避難していた9人の移民に対する数十万ドル規模の罰金について、法的異議の申し立てを受けて撤回した。ただそれよりも少額の罰金については請求を継続した。次のバイデン政権は2021年にこれらの罰金請求を全て撤回している。