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日本社会

子育て世帯の年収平均値は、地域によってここまで違う

2025年5月21日(水)11時20分
舞田敏彦(教育社会学者)
子育て世帯の家計

区市町別に見ると全国の子育て世帯の収入格差は3倍近くにもなる photoAC

<全国1216区市町別に統計を見ると、地域間の年収格差の大きさと地方の子育て世帯の負担の重さが際立つ>

物価高が人々の暮らしを脅かしている。生活が特に苦しいのは、食べ盛りの子がいる世帯だろう。2023年の総務省『住宅土地統計』をもとに、子育て世帯(夫婦と子の世帯)の年収の平均値を計算すると730万円。一見高いようにも思えるが、子どもが2人、3人となると、生活は楽ではないはずだ。

これは全国の数値で、「自分の住んでいる地域はそんなに高くない」と違和感を持つ人もいるだろう。同じ値を都道府県別に計算すると、最も高い東京では917万円で、最も低い沖縄では568万円。子育て世帯の年収に350万円もの開きがある。


上記の資料では、区市町別の子育て世帯の年収分布も出ている。「300万円未満」「300万円~」「500万円~」「700万~」「1000万円~」「1500万円以上」というように、階級の区分が粗いものの、階級値を使って年収の平均値を出すことはできる。

若干の無理は承知で、全国1216区市町の子育て世帯の年収平均値を計算してみた。結果を凝縮して紹介すると、<図1>のようになる。年収の軸上に、各自治体のドットを配置したグラフだ。

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一番左は全国1216区市町の分布だが、最高の1262万円から最低の450万円まで甚だ大きな開きがある。都道府県単位の極差(917~568万円)からは見えない、子育て世帯の年収の地域格差だ。

その右では、4都府県内の区市町別のデータを可視化している。東京を見ると、1262万円から643万円まで分布していて、同じ都内でも子育て世帯の年収には大きな違いがある。「東京」という一括りで語れそうにない。大阪でも、2倍近くの内部地域差がある。

青森や鹿児島といった地方県では、全ての自治体が低い水準に収束している。両県の首位が、東京の最下位とちょうど同じだ(赤線)。これも、都道府県単位のデータからは分からない衝撃的な事実だ。

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