フィリップス66とエリオットの委任状争奪戦「引き分け」、取締役2人ずつ

5月21日、米石油精製会社フィリップス66と「物言う株主」のヘッジファンド、エリオット・インベストメント・マネジメントによる激しい委任状争奪戦は「引き分け」に終わった。2021年7月撮影のイメージ写真(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米石油精製会社フィリップス66と「物言う株主」のヘッジファンド、エリオット・インベストメント・マネジメントによる激しい委任状争奪戦は「引き分け」に終わった。
フィリップス66が21日開いた年次総会の株主投票で、新たな取締役に決まった4人は、同社とエリオットが推薦した2人ずつという結果になったためだ。
エリオットは資産売却と業績の改善を要求する一方、フィリップス66は自社の戦略が有効に機能して株主に恩恵をもたらしていると反論していた。
この結果についてエリオットは「株主はフィリップス66における意味ある改革を求めているという明白なメッセージだ」とコメントした。
一方、フィリップス66のマーク・ラシアー最高経営責任者(CEO)は、株主が同社の戦略を信じ、これまでの業績はまだそうした戦略や事業本来の価値が完全には反映されていないと認識していると強調した。
複数のアナリストは投票結果について、株主が望んでいるのはある程度までの変化で、エリオットが迫っているような包括的な改革ではないことを示しているのではないかとの見方を示した。