ロサンゼルスで広がる「鉛汚染」の恐れ...山火事が引き起こした健康被害の危険性、対応には壁も
子どもの体内に鉛が蓄積する主な原因は手を使って口に入れる行為で、専門家らは学習の問題や発達の遅れ、行動上の問題を引き起こす恐れがあると指摘する。
DPHのチーフ医療アドバイザー、ニコル・クイック博士は4月10日のオンラインでの住民との対話集会で「鉛は危険な神経毒であり、体内の濃度が低くても、特に子どもの場合は長期にわたって害を及ぼす可能性がある」とし、血液検査で異常値を示した住民はいなかったものの「あらゆる量の鉛は安全ではない」と訴えた。
鉛は時間の経過とともに血中に蓄積され、症状が出るまでに数週間から数カ月かかる。このためDPHは「山火事の発生時期と現在の検査結果を踏まえると、著しい暴露があった場合は一般的には今頃は数値が上昇していると見込まれる」とし、「血中の鉛検査を継続的に実施することで、遅れたり、継続中だったりする暴露を見逃さないようにする」と説明した。
DPHによると、検査で鉛の陽性反応が出た人には3日以内に電話で連絡する。それ以外の人には郵送で結果を伝える。
<地価への影響>
フェンウィックさん夫妻は、子供たちを守るために推奨されている全ての手順を踏んだ。
ミシェルさんは「いかなる暴露も防ぐように掃除し、人工芝を敷き、土を覆い、腐葉土で泥を覆った」と話す。
しかし検査の結果次第ではより恒久的な解決策を考えるかもしれないと打ち明けた。それは引っ越しだ。