最新記事
ホワイトハウス

「金ぴか時代」の王を目指すトランプの下、ホワイトハウスはこんなに変わり果てた

What Are Those Gold Medallions Trump Keeps Adding to the Oval Office?

2025年5月8日(木)18時23分
ジーザス・メサ
トランプの大統領執務室

カナダのカーニー新首相を迎えたトランプの大統領執務室(5月6日) © Adrian Wyld/The Canadian Press via ZUMA Press

<もはや執務室というより宮殿のよう。1期目にはあった節度も失われ、フランスの絶対君主を目指しているかのようだ>

カナダの新首相マーク・カーニーと5月6日にホワイトハウスで会談したドナルド・トランプ米大統領は、この政権特有の金ピカの装飾をひけらかしてこう言った。「新しくて美しいこの大統領執務室を見てくれ。24金に愛を込めて仕上げた。愛には効き目があるからな」

カーニーが大統領執務室を見るのは初めてだが、ホワイトハウス詰めの記者たちには見慣れた光景だ。トランプはこっそり、そして確実に、不動産王としての趣味を執務室の隅々に注ぎ込んできた。金ぴかのロココ装飾や黄金の調度品でいたるところギラギラしている。まるでマンハッタンの高級物件の内覧会だ。

newsweekjp20250508091431-abdcc9c67f1c2fca195243b72bc92fc79f8a860d.jpg バイデン前大統領が退任前にトランプと会った昨年の11月には地味だった執務室 REUTERS/Kevin Lamarque

外国首脳が訪問した際の写真からも、金ぴかが増殖していく様子はうかがえる。暖炉の上や肖像画の下、ドアの上の塑像にまで金の装飾が追加されている。執務机の後ろにも、ロココ調の鏡や金メッキのフィギュア、さらにはFIFAワールドカップのレプリカまでが鎮座している。

しかも3月以降のある時期からは、天井の四隅を飾っていたメダリオン(円形の金の浮き彫り)が 「増殖」し始めた。もとは控えめにあったものが、まず暖炉の上に出現し、今では壁一面に広がっている。古代ギリシャから引き継いだアカンサスという植物モチーフのメダリオンが、縦になったり横になったりして並んでいるのだ(写真を見る)。以前はなかった。いったいこれは何のつもりなのか。

キャリア
AI時代の転職こそ「人」の力を──テクノロジーと専門性を備えたLHHのコンサルティング
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロの外交への意欲後退、トマホーク供与巡る決定欠如で

ワールド

米国務長官、週内にもイスラエル訪問=報道

ワールド

ウクライナ和平へ12項目提案、欧州 現戦線維持で=

ワールド

トランプ氏、中国主席との会談実現しない可能性に言及
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない「パイオニア精神」
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 6
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 7
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    増える熟年離婚、「浮気や金銭トラブルが原因」では…
  • 10
    若者は「プーチンの死」を願う?...「白鳥よ踊れ」ロ…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中