マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
Gone to Pot
マリフアナを合法化した州では、方針を見直す動きも出始めている。ニューヨーク州で合法化を主導した1人で、州下院院内総務のクリスタル・ピープルズストークスは昨年、マリフアナを合法化した州法を見直す可能性を「排除しない」と述べている。
カリフォルニア州当局は、違法な大麻栽培者への罰則強化を議論し始めているし、オレゴン州は大麻関連の病院受診件数が増加しているとの報告を受けて、高濃度の大麻製品への規制を導入した。
多くの専門家は、大麻製品への規制の厳格化、広告の制限、無許可販売の摘発強化を主張している。
最近支持を広げている案の1つは、THCの濃度に上限を設けるというものだ。「アルコールには、アルコール度数を基準に規制が課されている。マリフアナにも同様の規制をすべきだと思う」と、スタンフォード大学のハンフリーズは言う。
規制の強化を主張する論者には、欧州諸国の動向が参考になるかもしれない。
スイスではこの2月、議会の委員会により、合法化に向けた法案が提案された。同法案では、大麻製品の販売を免許制とし、広告は全面的に禁止、製品のパッケージに健康上のリスクを明記することを義務付けるものとしている。
ドイツでは昨年4月、成人であれば嗜好用の大麻を25グラムまで所持することが認められた。しかし2月の総選挙で勝利した中道右派勢力は、この法改正を「危険な過ち」と呼び、早くも「元に戻す」意向を示している。
風向きは変わり始めているのかもしれない。