中国は「世界一安全」神話...中国渡航の危険度、日本以外の国はどう評価している?
中国がここまで怒り狂うのは、自国が「世界で最も安全な国」という神話を否定されたからだろう。
2024年6月に江蘇省蘇州市で日本人の親子と中国人の女性が襲撃され死傷した事件が起こった際も、同年11月に広東省で暴走した車が大勢の人をはね35人が死亡した凄惨な事件が起こった際も、中国は世界で最も安全な国だと繰り返し主張していた。
しかし、実際に「世界で最も安全」かどうかはともかく、修学旅行に関する日本の注意喚起は本当に「悪意を持った誇張」と言えるのか。
外務省が発表している中国の危険レベルを見ると、依然、新疆ウイグル自治区とチベット自治区(どちらも「十分注意してください」のレベル1)を除いて、危険レベルは発出されていない。
2023年のアステラス製薬の現地法人社長の拘束や、2024年の広東省深セン市での日本人学校男児刺殺事件など、数々の凶悪事件を受け、SNSユーザーはもちろん、国会議員からも危険レベル引き上げの声が上がっているにもかかわらず、だ。
渡航情報に付随して公開されている「危険情報」すら、中国のものは2024年9月25日以降、半年以上更新されていない(2025年4月25日時点)。