宇宙から「はっきり見える」規模...メキシコを襲った「メガ級」砂嵐の衛星映像が話題に
Massive Dust Storm Seen From Space

(写真はイメージです) pamas-Shutterstock
<異常気象が大規模な砂嵐発生の一因に>
4月19日、メキシコ北部で宇宙からはっきり見えるほど巨大な砂嵐が発生した。気象機関や科学機関が公開した衛星映像には、その壮大な規模が映し出されている。
【衛星動画】宇宙からも「はっきり見える」規模...メキシコ北部を襲った「メガ級」砂嵐のインパクト
少なくとも15の自治体を襲った砂嵐を観測した人工衛星は、米海洋大気庁(NOAA)と米コロラド州立大学(CSU)が共同設立した大気科学共同研究所(CIRA)が運用するものだった。
砂嵐はドラマチックなだけでなく、人々の安全と健康に重大な影響を及ぼす。視界不良、大気汚染、危険な運転条件などを引き起こす大規模な砂嵐は、乾燥地域の干ばつと土地劣化がもたらす課題を浮き彫りにしている。
CIRAは砂嵐の映像をX(旧ツイッター)で共有し、「メキシコを南下する砂嵐の驚異的な光景」と説明している。
米民間気象予報会社「アキュウェザー(AccuWeather)」の上級気象学者ボブ・ラーソンによれば、人工衛星が砂嵐を記録することは決して珍しいことではないという。
ラーソンは本誌の取材に対し、「大気中に十分な量の砂塵があれば、空が晴れている限り、人工衛星で確実に検出できる」と説明した。
これほど大きな砂嵐が発生した一因として、冬から春にかけての異常な乾燥が挙げられる。ラーソンによれば、メキシコ北部では今年に入ってから例年のわずか3分の1しか雨が降っていないという。その結果、一帯が乾燥し、砂嵐が発生しやすくなっているようだ。また、気温も例年より高く、これが乾燥状態をさらに悪化させている可能性がある。