最新記事
米企業

【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」

Exclusive: Tesla Investor Calls for Board To Oust Elon Musk as CEO

2025年3月24日(月)20時33分
アンドリュー・スタントン
放火されたテスラ車

シアトルのディーラーで放火された4台のテスラ車のうちの1台。ここまでマスクの言動を野放しにした取締役会の責任は?(3月11日)――© Paul Christian Gordon/ZUMA Press Wire

<「テスラ車に火がつけられるほどブランド価値が損なわれているのに、取締役会はなぜ黙っていたのか。イーロンの過激な発言を抑制しようともしなかったのは、とんでもない怠慢だ」との批判はもっともに聞こえるが、意外と継続支持も多い。イーロン・マスクはいつテスラのお荷物になるのか、それが問題だ>

アメリカのEV大手テスラの大口投資家が、テスラの取締役会はイーロン・マスクCEOを解任すべきだ、と本誌のインタビューで語った。

世界一の富豪であるマスクは、2期目のドナルド・トランプ政権で政府効率化省(DOGE)を率い、連邦政府の役人を大量リストラするという派手で恨みを買いやすい役割を担っている。

しかし、彼の政治的な活動は投資家に懸念を不安にし、テスラの株価は2025年に入り急落している。

マスクの政治的発言や行動に対する反発も手伝って、テスラの株価は年初から約40%も下落。ここ数週間はテスラ車に対する破壊行為の報告も増えている。

クリスマス前には475ドルだった株価が今年は......
newsweekjp20250324110831-1615fb1d2f12bc2d9e5922699d24723de26887c3.png

テスラの大口投資家でガーバー・カワサキ・ウェルス・アンド・インベストメント・マネジメントのロス・ガーバーCEOは3月20日の電話インタビューで、取締役会がマスクCEOの解任に動くべき時がきた、と本誌に語った。

ガーバーは25万株以上のテスラ株を保有しており、21日の終値は1株あたり248.71ドルだった。

マスクはテスラCEOを解任されるべきかとの質問に対し、ガーバーは「もちろん」と答えた。そもそも彼にツイッター(現在はX)の買収を許したことが間違いで、買収するならテスラにマスクに代わるCEOを据えるべきだったと付け加えた。

「車に火がつけられるほどブランド価値が損なわれているのに、取締役会はなぜ黙っていたのか。取締役会がイーロンの行動、特に過激な発言を抑制しようとしなかったのは、とんでもない怠慢だ」。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結

ワールド

英、中東に戦闘機を移動 地域の安全保障支援へ=スタ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されずに「信頼できない人」を見抜く方法
  • 4
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 5
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 6
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 7
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 7
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中