カブス今永が前日の心境を明かす「かなりプレッシャーを感じているし、逃げ出したいような気持ちもある」
3月17日、東京ドームで記者会見に臨んだカブスの今永昇太 写真:主催者提供
<明日の東京ドームでの開幕戦を前に、先発投手のカブス今永昇太が明かした本音。これまでのキャリアの中で明日の登板の位置付けは「1番」とも>
明日3月18日、東京ドームで行われるドジャースとの開幕戦に先発するカブスの今永昇太投手。先頭打者が見込まれるドジャース大谷翔平投手との対決や、先発投手予定の山本由伸投手との投げ合いも注目を集め、その肩にのしかかる重圧は計り知れない。今永本人は、そのプレッシャーをどう感じているのだろうか。
今永は前日17日午後の公式会見で、心境を率直に口にした。
「チームにもメンタルのコーチがいますけど、そのメンタルのコーチにもしょっちゅう相談するほど、自分は自分のことをメンタルが強い選手だとは思ってない。かなりプレッシャーも感じていますし、逃げ出したいような気持ちもあります」
そう明かした上で、英語圏記者からの「これまでのキャリアで、今回のような大舞台でのプレッシャーに対処するやり方をどうやって学んできたのか」という問いに対し、カブスのエース投手ジャスティン・スティールから学んだ「乗り越え方」を教えてくれた。
「プレッシャーについては、一度スティールに相談したことがあるんですが、スティールに聞いたら、『心配するな。100年後、誰も覚えているやつはいない』と。そうスティールが言ってくれたので。でも100年後にもし僕が生きていたらこれを覚えているなと......」というエピソードを明かし、会見場の笑いを誘った。
先週14日の会見で、アメリカに渡ってから変わった部分を問われ、「こんなにユーモアがある人間だったのかというのは一番、自覚している」と答えていた今永。17日の会見でも、日本メディアからの質問に対し、この1年でメンタル面での変化をこう語っていたのが印象的だった。
「以前までは、誰かが期待する自分にならなければならないと思っていた自分がいたんですけれど、(今は)そうではなくて、自分が人生を歩んでいる中に野球がある、と。僕はそう思っているので、人生を楽しむべきなんじゃないかなと、自分がやりたいことをやるのが一番なんじゃないかなって、アメリカに来て感じています」
自分の人生の中に、野球がある。ではその中で、今回の開幕戦での登板はどれくらいのビッグモーメントになるのだろうか。2023年のWBC決勝での登板や、メジャーでのデビュー戦などさまざまな舞台を経験してきた今永にとって、自身のキャリアの中で明日はどれくらいの位置づけなのか――。
「一番になるんじゃないかなと思いますし、ユニフォームを脱いだときに、自分が野球を辞める瞬間に、この東京ドームで先発したことが真っ先に頭に思い浮かぶような、そういう思い出になれば幸せだなと思います」
いよいよ開幕。試合が終わったときに、また今後の人生の中で、明日の投球は今永の記憶にどう刻まれるのだろうか。
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