最新記事
荒川河畔の「原住民」(23)

7回繰り返した自殺未遂について、このホームレス男性は穏やかな顔で語った

2025年3月5日(水)16時15分
文・写真:趙海成
荒川河川敷のホームレス

荒川の河川敷に住む、一風変わったホームレスの征一郎さん。ホームレスとしての体験をノートに記録することもある

<荒川河川敷でホームレスになり、子供の頃からの夢や憧れを実現しているように見える征一郎さん。しかし、その人生の裏側に、生きることに絶望し、何度も自殺を試みた過去があった。在日中国人ジャーナリスト趙海成氏による連載ルポ第23話>

荒川河川敷のホームレス、征一郎さんにまつわる3編の物語(第19、20、21話)に対して、彼の生き様や心の温かさに触れ、感動した中国の読者から多くの感想が寄せられた。今回のテーマに入る前に、いくつか寄せられたコメントを紹介しよう。

・あの「パン女とホームレス男」の物語は感動的で、文字だけで伝えるのではもったいない。映画を撮ることもできそうだ。

・彼の夢は私のものでもあった。ただ私には彼のような勇気がなく、中途半端に終わってしまった。

・以前読んだ、三毛(台湾の作家)のエッセイにあった言葉を思い出した。「人は知らず知らずのうちに価値のあるものをゴミとして捨ててしまう。がらくた拾いをしている人が最も喜びを感じるときは、ほこりをかぶった価値の高いものを再び発掘することだ」

・中国でホームレスとして生活することは、日本でホームレスをするよりも餓死したり殺されたりする危険性が高い。子供の頃は、街にはたくさんのホームレスがいたが、今ではほとんど見ない。彼らはどこに行ったのだろうか。

・先進国の底辺に生活する人々の生活を見せてくれた筆者に感謝している。私が最も注目したのは、彼らがこのように落ちぶれていても、尊厳があるのではないかということだ。誰もが個性的で、どんなに困窮していても尊厳に生きていることは、国の基礎となる教育がいかに重要であるかを示している......。そして、あなたが社会の最も暗い一面を描写し、明らかにしてくれることをうらやましく思っている。

・このホームレスは、病気でなければ工事現場の仕事を今でもやっていたかもしれない。でも彼は何と言っても私たちより自由だ。

これらのコメントに加えて、日本の読者からもたくさんの感想をいただき、とても勉強になっている。筆者として、読者の皆さんに心から感謝したい。

メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米国土安全保障省報道官が退任へ、強硬な移民対策への

ワールド

イラン外相、米との核協議で「指針となる原則」で大筋

ビジネス

米ワーナー、パラマウントに1週間の交渉期間 上積み

ビジネス

インフレ2%に向かえば年内「数回」の利下げ可能=シ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 2
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    極超音速ミサイルが通常戦力化する世界では、グリー…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 7
    アメリカが警告を発する「チクングニアウイルス」と…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 10
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 8
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 9
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 10
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中