最新記事
ウクライナ

旧東欧で軍事演習、NATO即応部隊はウクライナでの平和維持に向け「準備万端」

NATO High-Readiness Forces on Ukraine's Doorstep 'Ready' To Deploy

2025年2月19日(水)16時33分
エリー・クック
ブルガリアで行われたNATOの軍事演習

ブルガリアで行われたNATOの軍事演習に参加したブルガリアとスペインの陸軍特殊部隊(2月13日、スマルダン) REUTERS/Stoyan Nenov

<トランプの登場で一気に動き出したウクライナ情勢、イギリスとスウェーデンはウクライナの平和維持のため同国の地上部隊を派遣する可能性を示唆。NATO軍も準備を整えている>

イギリスのキール・スターマー首相は、ウクライナでの停戦を実施するためにイギリス軍を派遣する「用意と意思がある」と表明し、イギリスを主力とするNATO即応部隊の上級司令官も、必要なら「出動の用意がある」と述べた。

スターマーは2月16日、英紙テレグラフに寄稿した記事のなかで、停戦合意の可能性を維持するためにイギリス軍を派遣することを重要視している、と述べた。

【動画】NATOの初動部隊、連合国対応軍(ARF)とは


 

スウェーデンも同様の検討をする意向を示しているが、他のヨーロッパ諸国はすぐに部隊の派遣を否定した。 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、このような平和維持軍がウクライナに派遣されることは「まったく受け入れられない」と述べた。

連合国対応軍(ARF)旅団の司令官アンディ・ワトソン准将は2月18日、ウクライナ国境から数キロ離れた場所で訓練を行っているイギリス軍部隊は、停戦監視のためにウクライナに向かうことも含めいかなる作戦に対しても「完全に」準備ができており、訓練も積んで「十分な資源がある」と述べた。

「準備という点では、私の旅団は万全だ。NATOとARFが機敏で、即応性があり、有能であることは、誰にでもわかるはずだ」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン主要濃縮施設の遠心分離機、「深刻な損傷」の公

ワールド

欧州委、米の10%関税受け入れ報道を一蹴 現段階で

ワールド

G7、移民密輸対策で制裁検討 犯罪者標的=草案文書

ワールド

トランプ氏「ロシアのG7除外は誤り」、中国参加にも
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 7
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 10
    コメ高騰の犯人はJAや買い占めではなく...日本に根…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 6
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 7
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 8
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 9
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 10
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中