アメリカで第2次トランプ政権が始まることを、ロシアのプーチン大統領は間違いなく喜んでいる。トランプは以前からプーチンを称賛し、ウクライナにロシアから国を守るための相当な支援を提供するバイデン米大統領の政策を中止する意向を示している。

しかも米議会では共和党が上下両院を支配し、民主党が重視する支出を徹底的に削減しようとしている。アメリカのウクライナ支援はいずれ打ち切られるだろう。

ウクライナが失うアメリカの支援を、欧州が補うことはできない。欧州にはその意思も能力もない。

最近のシリア情勢の展開はプーチンに不利だといわれるが、だからといってウクライナや欧州の勝利につながるわけではない。確かにプーチンは、シリアのアサド大統領の失脚で重要な同盟国を失った。盟友イランも著しく弱体化している。シリア反体制派の勝利によって、イランはレバノンと地中海につながるルートを失う。さらにイスラエルはイランが支持する武装組織のネットワーク「抵抗の枢軸」を激しく痛めつけ、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとパレスチナのイスラム組織ハマスの指導者を排除し、イランの主要な国内防空網も破壊した。

アサド政権の崩壊を受けて、ロシアはシリアの地中海沿岸にある基地から部隊を撤収させている。これは、アフリカ諸国に配備した軍隊への主要供給ルートを失うことを意味する。グローバルな大国を築きたいプーチンにとっては、深刻な後退だ。

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