最新記事
米大統領選

米大統領選、投票始まる...激戦州の勝敗なお見通せず

2024年11月5日(火)20時40分
ニューヨーク市マンハッタンの投票所

米大統領選の投票が5日始まった。ニューヨーク市マンハッタンの投票所で5日撮影。(2024年 ロイター/Andrew Kelly)

米大統領選の投票が5日始まった。共和党候補のトランプ前大統領に対する2度の暗殺未遂、バイデン大統領の突然の撤退とハリス副大統領の民主党候補指名など、異例の経過をたどった選挙戦は最後まで接戦が続き、勝敗予想が難しい状況になっている。

トランプ陣営は4年前と同様に、何百万もの票が集計されていなくても投票日の夜に勝利宣言をする可能性を示唆している。また敗北するとしたら広範な不正行為の結果だと繰り返し主張している。激戦州での差が予想通り僅差となれば、勝者が判明するまで何日もかかる可能性がある。


 

今回の大統領選はどちらの候補が勝利しても歴史的なイベントとなる。ハリス氏が選ばれれば、女性、黒人女性、南アジア系として初の大統領が誕生する。一方、トランプ氏が返り咲けば、2度弾劾された唯一の大統領かつ有罪判決を受けた初の元大統領となる。また連続しない任期で2度大統領に就任するのは1世紀以上ぶりだ。

選挙戦最終盤の世論調査では、勝敗を左右する可能性が高いアリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ノースカロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシンの7州で接戦を繰り広げていることが示された。

ロイター・イプソスの世論調査では男女の差が大きく、女性の支持ではハリス氏が12%ポイントリードし、男性ではトランプ氏が7ポイントリードしている。

世論調査によると、失業率が低くインフレが落ち着いているにもかかわらず、経済政策が有権者の最大の関心事となっている。

トランプ氏は伝統的に民主党の支持基盤である黒人や中南米系の有権者の間で支持を伸ばしている。一方ハリス氏は、トランプ氏は危険過ぎるとして、リベラルな民主党支持者から無党派層、穏健派共和党支持者まで幅広くアピールしている。

大統領選と共に連邦議会の上下院の議席も争われる。上院は共和党優位の州で複数の議席を守る必要がある民主党に逆風になっている。一方、下院は五分五分の状況だ。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 トランプvsイラン
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月8日号(7月1日発売)は「トランプvsイラン」特集。「平和主義者」の大統領がなぜ? イラン核施設への攻撃で中東と世界はこう変わる

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、EU産ブランデーに最大34.9%関税 主要コ

ビジネス

TSMC、熊本県第2工場計画先延ばしへ 米関税対応

ワールド

印当局、米ジェーン・ストリートの市場参加禁止 相場

ワールド

ロシアがウクライナで化学兵器使用を拡大、独情報機関
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 7
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    「コメ4200円」は下がるのか? 小泉農水相への農政ト…
  • 10
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 5
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 6
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 7
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 8
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 9
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 10
    ロシア人にとっての「最大の敵国」、意外な1位は? …
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中