最新記事
アメリカ

犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

Dog on Meth Who Can't Stop Shaking After Being Abandoned by Owners Rescued

2024年4月12日(金)18時02分
リズ・オコネル
捨て犬に覚せい剤が打たれていた

Studio-Annika/iStock

<カリフォルニア州の空き家で異常な様子の捨て犬を発見。毒物や薬物を摂取した動物を発見するのは珍しいことではないという>

米カリフォルニア州で、飼い主に捨てられた犬を動物管理当局が保護したところ、覚醒剤を摂取していたことがわかった。発見時の様子は当局によって撮影されていたが、捨て犬は激しく震えたり、よろける様子を見せるなど、明らかに異常な状態であることが映像からも見て取れる。

■【動画】「最悪の飼い主」「怖かっただろう」 覚せい剤を打たれ捨てられた犬を保護...怒りを呼んだ「異常な様子」動画

4月上旬、不動産業者が空き住居を訪れたところ、犬4匹と猫6匹が置き去りにされているのを発見し、フレズノ郡動物管理局に通報した。動物管理チームは、飼い主にすぐに連絡するよう求める通知をこの家に残したが、連絡はなく、飼い主に連絡する手段もなかったため、2日後に犬と猫を保護した。

さらに調査したところ、1匹の犬が「激しく震えている」ことに気づいた。チームメンバーのブリアナ・ビギンによると、他の犬も震えていたため、彼女と彼女のパートナーは当初、寒さと雨が原因だと考えたという。

「しかし、その犬が立ち上がろうとすると震えが激しくなったので、何らかの毒物を摂取した可能性があると考えた」とビギンは本誌に語った。

ビギンらは敷地内を調べたが、がれきやゴミしか見つけることができなかった。彼らが毒物や薬物を摂取した動物を発見するのは珍しくはないが、原因を特定できなかったため、犬は救急動物病院に運ばれた。そこで、強力な覚醒剤であるメタンフェタミンを摂取していたことがわかった。

ビギンはこの不運な犬についてTikTokに投稿し、「このかわいいオスの犬は現在、必要な治療を受けている」と記した。

幸いにも、この犬にはハッピーエンドが待っていた。「震えは完全に治まり、施設で隔離され、回復に向かっている」とビギンは言う。「点滴治療と鎮静剤の投与で震えを抑え、苦痛を取り除いた」

飼い主に非難の嵐「カルマを覚悟しろ」

他の犬にはこうした症状は見られず、チームが把握している限り、薬物を摂取したのは1匹だけだった。他の3匹の犬はフレズノ郡アニマルサービスのシェルターで里親を募集中で、猫は来週には里親募集が開始される予定だ。動物たちは呼吸器の感染症を患っていたが、回復しつつあるとビギンは説明した。

この犬の動画は、多くのユーザーの涙を誘った。動画は本記事の公開時点で190万回以上再生され、コメントは2089件集まっている。

「あのかわいそうな犬は、お腹が空いていたんだろう。どれほど怖がり、混乱していたか。助けてくれてありがとう」「これまでにない怒りを覚えた」「心が打ちのめされた。この子たちを救ってくれてありがとう。飼い主はカルマを覚悟したほうがいい」

ニューズウィーク日本版 日本人と参政党
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年10月21日号(10月15日発売)は「日本人と参政党」特集。怒れる日本が生んだ参政党現象の源泉にルポで迫る。[PLUS]神谷宗幣インタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

過度な為替変動に警戒、リスク監視が重要=加藤財務相

ワールド

アングル:ベトナムで対中感情が軟化、SNSの影響強

ビジネス

S&P、フランスを「Aプラス」に格下げ 財政再建遅

ワールド

中国により厳格な姿勢を、米財務長官がIMFと世銀に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 2
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口減少を補うか
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過…
  • 5
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 6
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 7
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 8
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 9
    男の子たちが「危ない遊び」を...シャワー中に外から…
  • 10
    ビーチを楽しむ観光客のもとにサメの大群...ショッキ…
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 4
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 5
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 6
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中