<SF小説でしか相手にされてこなかった地球外生命探しに、アメリカ政府と専門家が本腰を入れ始めた。調査組織が次々と立ち上がり、NASAもUFOに関する公開討論会を開催>

早ければ1~2年後にも、地球外生命の存在を裏付ける証拠が見つかるかもしれない──。アメリカの専門家たちの間でそんな見通しがささやかれ始めた。

なにしろ今や専門家も政治家も、未確認異常現象(UAP)探しに夢中なのだ。

UAPとは、UFO(未確認飛行物体)よりも幅広い現象をカバーする表現だ。

「われわれが生きている間に、あるいはひょっとするともっと早く、別の惑星に生命が見つかると思う」と、NASAゴダール宇宙研究所の惑星科学者であるラビ・コッパーラプは語る。

ハイテク技術を駆使してUAPを研究するハーバード大学の「ガリレオ・プロジェクト」を率いるアビ・ローブ教授も、未知の現象に関するブレークスルーと言える証拠が、1~2年以内に見つかる可能性は「十分ある」と語る。

「ガリレオ・プロジェクトは、完全に制御された測定器を使って、長期にわたりUAPを体系的に分析する初の科学プロジェクトだ」とローブは胸を張る。

「これまでやったことのないアプローチを取ると、比較的簡単に成果が得られることが多い。今回もそう思っている」

少し前までは、研究者の世界でも政治の世界でも、地球外生命の話題はマイナーな扱いを受けていたが、今は新聞の見出しを飾るほど大きな注目を浴びている。

このため「宇宙人」、あるいはなんらかの生命の存在を探る試みには、これまでにない追い風が吹いている。

米国防総省などの組織は長年、さまざまな未知の現象を記録してきたが、それが地球外生命と関係しているという確固たる証拠は見つかっていない。

それでも、米海軍が公開したドラマチックな映像や退役軍人らの証言が大きな注目を集めている。

夜空を科学的に観察

こうした関心は今後も高まる一方だろうと、コッパーラプは言う。

実際、過去1年半の間に、地球外生命やUFOの目撃情報を詳しく調査する組織やプログラムが次々と立ち上がった。

NASAも昨年5月に初めて、UFOに関する公開パネルディスカッションを開いた。

専門家は、過去に見落とした現象に目を向けたり、これまでになく体系的に夜空を観察することを提案する。

「(UAPの研究に)関わりたい人が増えている」と、コッパーラプは語る。

「関心は高まる一方だ」

これには衝撃的な「内部告発」も影響している。

米国防総省傘下の情報機関でUAPの分析に携わっていたデービッド・グラッシュが、米政府は「人間ではない」物体と「無傷または部分的に無傷の」宇宙船を回収して、隠しているとメディアに語ったのだ。

太陽系内外で地球外生命の痕跡を探す
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