地中海で「新石器時代の遺物」の歴史的発見か!?黒曜石の塊が見つかる
Navigating the Neolithic
「先史時代、黒曜石は貴重品だった。鋭い刃を得ることができ、しかも長持ちしたからだ。まだ金属を使う技術のなかった時代、切削工具の材料として最も重宝されていたのが黒曜石で、その価値はとてつもなく高かったはずだ」とバルッチは言う。
黒曜石はどこの火山でも採れるわけではなく、その供給量は限られていた。
しかしバルッチによれば、黒曜石の原石は新石器時代を通じて、地中海の海上交易により、あちこちへ運ばれていたらしい。
現に沿岸部の数々の遺跡で発掘されている。
難破船か水没集落か
1万年以上前から広く取引されてきた黒曜石だが、キングズリーによれば、その石核が海底で見つかることは「めったにない」。
クレタ大学(ギリシャ)の考古学者で先史時代を専門とするネナ・ガラニドウ教授も本誌に、新石器時代の難破船の積み荷から黒曜石の石核が見つかった例は、少なくとも自分の知る限りではないと語った。
それでもカプリ島沖で、1つではなく複数の加工品が見つかったとなれば、その黒曜石が舟の積み荷だった可能性は高まるのではないか。
しかし、とキングズリーは言う。
「これらの石核には『細工』の痕がある。だとすると、海底に沈んだ先史時代の集落で使われていたものと考えるほうが妥当ではないか。削った痕は、山で火山ガラスを切り出すときに付いたものか? それとも(ナイフなどの)道具を作るために使われた証拠なのか? 後者だとすれば、未知の水没集落に由来する可能性が高いと思う。(船荷であれば)客は新品を好むはずだ。使い古しの中古品よりもね!」
ナポリ大都市圏を担当するSABAPのマリアーノ・ヌッツォによれば、今後は「白の洞窟」周辺の海底を徹底的に調査して、船体などの残骸の有無を調べることになる。今回の発見現場で、さらなる遺物の回収に挑む計画もある。
実現すれば、この黒曜石の加工品がどこから来て、なぜ海底に沈んだのかという謎の解明に近づけることだろう。

アマゾンに飛びます
2025年10月28日号(10月21日発売)は「脳寿命を延ばす20の習慣」特集。高齢者医療専門家・和田秀樹医師が説く、脳の健康を保ち認知症を予防する日々の行動と心がけ
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
「墨田区」外資系大手企業内 情報システム・OA機器のヘルプデスク/正社員「転勤なし」/夜間対応なし/人材サービス「紹介/教育/研修」
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 年収342万円~
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備員年収472万可能/賞与支給/夜勤あり/高時給/サポート体制万全/経験者OK
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備/経験スタッフ/夜勤あり/賞与支給/丁寧な研修あり/高収入
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 月給35万円~37万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備/経験者OK/夜勤あり/丁寧な研修あり/高収入/賞与支給
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 月給35万円~37万円
- 正社員