ガザ地区の病院空爆、イスラエルはイスラム過激派の誤射だと責任を否定。そこでバイデンは何を語るのか
Devastating Gaza Hospital Blast—What We Know
爆発の後、IDFはドローン一機を飛ばして現場を観察したという。ハガリは、被害状況を示すものとして空から映した病院の映像を記者団に公開し、「病院は直撃されていなかった」としながらも、ロケット弾が施設の駐車場に命中した結果、「直撃」したと評価された黒ずんだエリアがあるとした。
彼は、病院の附近、またはその地下に存在する「興味深い何か」が原因で二次爆発が起きた可能性を示唆したが、弾薬やその他の物質が保管されていたかどうかはまだ確認できていない。
ハガリはまた、IDFはアラビア語の会話の録音を入手しており、それはこの爆発の背後にイスラム聖戦機構がいたことを示唆していると述べた。
イスラム聖戦機構内の軍事組織アル・クッズ旅団は、この爆発についてすぐにメディア声明を出さなかったが、テルアビブ、アシュドッド、アシュケロンといったイスラエルの都市へのロケット弾攻撃を続けた。「占領軍の民間人に対する虐殺」に対する報復だという。
ドイツなどの一部の国やNGO、世界保健機関(WHO)などの国際機関は、アル・アハリ病院への攻撃を非難したが、原因については触れなかった。
ヨルダン訪問は延期
75年に及ぶイスラエル・パレスチナ紛争における破壊行為は、過去1年半の間に記録的なレベルにまで急増していた。そして、10月7日にハマスがイスラエルに仕掛けた前例のない奇襲攻撃と、それに対応するイスラエル国防総省によるガザ地区に対する過去最大規模の空爆は、ここ数十年で最も激しい武力衝突となっている。
イスラエル当局は、ハマスによる陸・空・海の攻撃以来、イスラエルで少なくとも1400人が死亡したと発表した。ガザ地区の当局者は、パレスチナ人の死者は3000人に達したと推定している。
アル・アハリ病院の爆発は、ジョー・バイデン米大統領がイスラエルに向けて出発する前夜に発生した。バイデンは同盟国として予定通りイスラエルを訪問し、イスラエルへの支持を確認する。その後に予定されていた隣国ヨルダンへの訪問は延期された。
ホワイトハウスは17日夕方に声明を発表。バイデンは「ガザのアル・アハリ病院での爆発と、その結果生じた恐ろしい人命の損失に憤りを覚えると共に、深く悲しんでいる」と伝えた。バイデンは、ヨルダンのアブドラ2世国王とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と話したという。だが責任の所在については触れなかった。
「アメリカは、紛争の間、民間人の生命を守るために断固として立ち上がる」と、バイデンは述べた。「われわれは、この悲劇で死傷した患者、医療スタッフ、その他の罪のない被害者を哀悼する」