最新記事
中東

ハマスが大規模攻撃、イスラエル人20人超死亡 ネタニヤフ「戦争状態にあり必ず勝利する」

2023年10月7日(土)21時18分
ハマスの攻撃で立ち上る煙

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが7日、イスラエルに対する大規模攻撃を行い、ガザから発射されたロケット弾のほか、イスラエル領内に侵入した武装集団の襲撃で20人以上が死亡した。イスラエル・レホボトで撮影(2023年 ロイター/ILAN ROSENBERG)

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが7日、イスラエルに対する大規模攻撃を行い、ガザから発射されたロケット弾のほか、イスラエル領内に侵入した武装集団の襲撃で20人以上が死亡した。

イスラエル軍はガザに近いイスラエルの町や軍基地で武装勢力との戦闘が行われていることを確認。ネタニヤフ首相は「われわれは戦争状態にあり、必ず勝利する」とし、「敵はこれまでにないような代償を払うことになる」として報復を表明した。

 
 

イスラエルの救急当局によると、この攻撃で少なくともイスラエル人22人が死亡、負傷者も250人以上に上ると明かしたが、犠牲者はさらに増える見込みだという。

一方、イスラエル軍はガザへの空爆を開始し、同地区で少なくとも2人が死亡。目撃者によると、激しい爆発音が聞こえたという。

ハマスがイスラエル領内に侵入して攻撃を行うのは異例で、紛争がここ数年で最も深刻な状態にエスカレートしたと言える。

イスラエルのテレビ局は、ハマスの戦闘員がガザ東方の町オファキムでイスラエル人を人質にしていると伝えた。また、スデロットではパレスチナ人武装勢力5人が殺害されたほか、家屋が放火されたという。

ハマスの司令官は自軍のメディアで作戦開始を表明し、ロケット弾5000発を発射したと説明。「地球上における最後の占領を終わらせるための最大の戦いの日だ」と述べ、パレスチナ人に戦闘を呼びかけた。

イスラエルのガラント国防相は「軍部隊はあらゆる場所で敵と戦っている」とし、予備役の招集も認めた。イスラエル軍はガザ内で活動していると明かしたが、詳細は明らかにしなかった。

Nidal al-Mughrabi Maayan Lubell[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

試写会
『おばあちゃんと僕の約束』トークイベント付き特別試写会 5組10名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英、イスラエルとの貿易交渉一時停止 ガザ攻撃巡り大

ワールド

EUと英国、ロシアに停戦圧力 「影の船団」標的に追

ワールド

石破首相、江藤農水相を更迭する方向で調整=報道

ビジネス

米関税政策、世界金融システム・経済成長にリスク=ス
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到した理由とは?
  • 3
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国は?
  • 4
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 5
    【裏切りの結婚式前夜】ハワイにひとりで飛んだ花嫁.…
  • 6
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 7
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 8
    小売最大手ウォルマートの「関税値上げ」表明にトラ…
  • 9
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 10
    トランプは日本を簡単な交渉相手だと思っているが...…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 5
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 6
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 7
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 9
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 10
    サメによる「攻撃」増加の原因は「インフルエンサー…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中