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台湾総統選、まさかの鴻海創業者・郭台銘の「無所属出馬」表明で混戦模様に

2023年8月31日(木)18時34分
ロイター
鴻海創業者の郭台銘(テリー・ゴウ)

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者で前会長の郭台銘(テリー・ゴウ)氏(写真)が来年1月の台湾総統選への出馬を表明したことで、与党、民主進歩党(民進党)政権3期目入りが予想されていた選挙戦は一転、混戦の様子を呈してきた。台北で28日に行われた出馬会見で撮影(2023年 ロイター/Ann Wang)

台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者で前会長の郭台銘(テリー・ゴウ)氏が28日、来年1月の台湾総統選への出馬を表明したことで、与党、民主進歩党(民進党)政権3期目入りが予想されていた選挙戦は一転、混戦の様子を呈してきた。

最大野党の国民党は、無所属の郭氏によって票が割れることを恐れ、出馬を批判。一方の民進党は、郭氏の出馬によって予想外に野党側が結束する恐れもあるとして事態を注視している。

郭氏は2019年に鴻海会長を退任したが、今でも世界で最も著名な台湾人の1人だ。同氏は、中国との戦争に進む恐れがある民進党を「引きずり下ろす」ため、反対勢力を「結集」したいと述べた。

総統選は台湾と中国の関係が悪化している中で実施される。世論調査で野党候補に十分な差を付けて支持率首位を走る民進党の頼清徳副総統と民進党は、繰り返し中国と対立しており、中国は頼氏と民進党に台湾独立派のレッテルを貼っている。

郭氏は今年に入り、対中融和路線を掲げる国民党候補としての出馬を模索したが、侯友宜・新北市長に破れ、当時は侯氏を支持すると表明していた。

国民党は、郭氏出馬への怒りを隠していない。同党の朱立倫主席は28日夜、記者団に「民進党は花火を打ち上げるだろう。今晩レストランはどこも予約でいっぱいだと聞く。民進党が祝宴を上げているのだ」とぶちまけた。

国民党候補、候氏の支持率は低迷し、世論調査ではおおむね小政党、台湾民衆党の柯文哲・前台北市長の後塵を拝して3位に付けている。

お家騒動

民進党は郭氏の出馬について、国民党の「お家騒動」であり、国民による出馬の権利を尊重するとしている。

しかし、民進党幹部はロイターに匿名で「この動向を真剣に受け止めなければならない」と打ち明け、郭氏の出馬により国民党と台湾民衆党が手を組みやすくなる可能性を指摘した。

直近の世論調査では、民進党の頼氏の支持率は35―40%前後で、候氏に10ポイント程度の差を付けている。

郭氏はここ数カ月、この差を縮める最良の方法は、野党が結束することだと主張。民進党に投票したい有権者より、同党以外に投票したい有権者の方が多いと説明してきた。

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