最新記事
注目ニュースを動画で解説

ワーカホリック? 「70年間待った男」チャールズ3世の素顔【注目ニュースを動画で解説】

2023年5月31日(水)20時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
チャールズ3世

Newsweek Japan-YouTube

<74歳で戴冠したチャールズ3世の素顔とこれまでの歩みについて取り上げた動画から一部を抜粋して紹介する>

史上最長の皇太子期間を経て戴冠したチャールズ3世。74歳の新国王は、21世紀の英王室とイギリスをどう変えるのか──。

本記事では、本誌YouTubeチャンネルの動画「「70年間待った男」チャールズ3世の波乱に満ちた人生【アニメで解説】」の内容を一部抜粋して紹介する。

◇ ◇ ◇

若い頃から環境問題と向き合い、若者支援に取り組んできたチャールズはしばしばワーカホリックと評されてきた。ヘンリー王子は回顧録『スペア(原題)』の中でそんな父について、「仕事が一種の宗教のようでもあった」と述べている。

nwyt230531_1.jpg

チャールズは20代の頃からカミラと交際していたが、カミラには既にアンドルー・パーカー・ボウルズという夫がいた。身を固める必要に迫られたチャールズは1981年にダイアナと挙式した。しかし、その後もカミラはチャールズにとって欠かせない存在であり続けた。

nwyt230531_11.jpg

82年にウィリアム、84年にヘンリーを出産したダイアナが、夫とカミラの不倫について確証を得たのは結婚して5年後のことだったという。2人はそれでも仮面夫婦を続け、別居期間を経て96年にようやく正式に離婚した。

nwyt230531_5.jpg

ダイアナは97年、パリ市内を車で移動中に交通事故で死亡。チャールズは当時15歳のウィリアム、12歳のヘンリーに悲報を伝えた。

その後、チャールズは2人にカミラを紹介。兄弟もカミラを受け入れたが再婚はしないよう父に頼んだという。

nwyt230531_6.jpg

結局チャールズとカミラは2005年に結婚するが、普通なら王室のカップルに必要のない手順を踏む必要があった。当時のカンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズは、国教会の伝統にのっとって教会での結婚を許さず、2人はウィンザー城内のギルドホールで民事婚を挙げた。

エリザベス女王は「教会での結婚式にしか出席しない」という個人的な信念から参加を拒んだ。(ただし、挙式後のセントジョージ礼拝堂での祝福礼拝には参列して祝辞を述べた)

nwyt230531_10.jpg

王室におけるカミラの地位についてはしばらく議論が続いた。カミラは「プリンセス・オブ・ウェールズ(皇太子妃)」の称号を引き継ぐことはできず、当時の王室はチャールズが国王になってもカミラに「王妃」の称号を使わせない方針でいた。

しかしチャールズは諦めず、ついに折れたエリザベス女王は昨年2月、カミラを次の王妃として認める声明を発した。

nwyt230531_7.jpg

昨年9月の母の死を受け、ようやく王座に就いたチャールズは国家元首として初の演説で「生ある限り尽くすという母の約束を、いま私は新たにする」と決意を表明した。

nwyt230531_8.jpg

■詳しくは動画をご覧ください。

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米最高裁、クックFRB理事解任訴訟で来年1月21日

ビジネス

インドCPI、10月は過去最低の+0.25%に縮小

ビジネス

カナダ中銀、物価上昇率の振れ幅考慮し情勢判断=議事

ワールド

FRB議長に選ばれなくても現職にとどまる=米NEC
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 2
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 3
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働力を無駄遣いする不思議の国ニッポン
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 7
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 10
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中