
2023年2月5日、ウクライナ・ドネツク州のバフムート付近で、ウクライナ軍がドイツの「パンツァーハウビッツェ2000」を発射 Marko Djurica-REUTERS
<訓練も装備も劣るが、どんなに激しい砲火を浴びてもじわじわ前進し、ひたすら人海戦術で粘り勝ちを狙う。ロシアの狙いは、西側の兵器が到着前に占領地を拡大すること>
Russia Loses 5,000 Soldiers as Elite Brigade Suffers High Deaths: Ukraine
ウクライナ南部ヘルソン近郊に打ち捨てられ、赤錆びのついたロシア戦車(1月31日) Nacho Doce-REUTERS
<1月末にロシア軍がまた大規模「敗戦」を喫したようだ。死者のなかには、ロシアの精鋭部隊「第155海軍歩兵部隊」の兵士が多く含まれていたという。クレムリンの愛国主義勢力はますますロシア軍への信用を失った、と専門家はみる>
ウクライナ軍は1月末、5000人以上の兵士からなるロシア軍の一個旅団をほぼ壊滅させたと、ウクライナ軍の報道官が明らかにした。ウクライナ東部ドネツク州ブフレダールにあるウクライナ側拠点を攻めようとしたロシア軍部隊をウクライナ軍が殺傷、もしくは捕虜にしたという。
ウクライナ軍タヴリスキー管区の合同プレスセンター長を務めるオレクシー・ドミトラシキフスキーによれば、ロシアが1月末に攻めてきた際にウクライナ軍が反撃し、旅団の指揮官を含む数千人のロシア軍兵士を死に追いやったという。またロシア軍は、ウクライナの攻撃によって36両の戦車を含む130の軍装備を失った、とドミトラシキフスキーは主張する。
米政治ニュースサイトのポリティコも、ロシア軍が旅団を失ったと報じている。この時壊滅状態に陥ったのが、ロシアの「精鋭部隊」である第155海軍歩兵部隊だったという。
アメリカのシンクタンクである戦争研究所(ISW)も、この週末にレポートを発表し、ブフレダールでロシアの作戦が失敗に終わったと詳述している。
「ロシア軍は、ドネツク州ブフレダール近郊で攻撃の限界点に達し、戦術的な失敗を喫したようだ。これにより、ロシア軍の攻撃作戦遂行能力に対する超国家主義者たちの信用はさらに弱まったとみられる」と、ISWのレポートは指摘する。
またこのレポートは、ウクライナがこの地域に多くの兵力を割いて反撃したことで、ロシア軍はブフレダール占拠作戦の「主導権を失った」と述べている。
英米で刊行されている週刊誌「ザ・ウィーク」は、ロシアがブフレダールを占拠しようとした理由について、この町がウクライナ軍への補給の重要な拠点であることと、ドネツク州全体の制圧においても中心的な位置にあることを挙げている。
The Coming Fight in the East
2023年2月5日、ウクライナ・ドネツク州のバフムート付近で、ウクライナ軍がドイツの「パンツァーハウビッツェ2000」を発射 Marko Djurica-REUTERS
<訓練も装備も劣るが、どんなに激しい砲火を浴びてもじわじわ前進し、ひたすら人海戦術で粘り勝ちを狙う。ロシアの狙いは、西側の兵器が到着前に占領地を拡大すること>
Russian State TV Revives Effort to Reclaim Alaska From U.S.
1867年にアメリカが購入するまで、アラスカはロシアの領土だった Peter Hermes Furian-Shutterstock
<ロシアがウクライナ侵略で非難されるなら、ロシアからアメリカが「奪った」アラスカも取り戻せ、という論理が浮上>
Russian Tanks Accidentally Run Over Their Own Troops in Shocking Video
ロシア軍の侵攻前、訓練に励むウクライナ陸軍部隊(2022年2月10日、ハルキウ) Vyacheslav Madiyevskyy-REUTERS
<ロシアは過去24時間で戦車13両、装甲車12両、兵員900名を失ったとウクライナ軍は12日に発表した。さもありなんと思わせる滑稽なほどの映像が暴露された>
MAXIM SHEMETOVーREUTERS
<去年の侵攻時を大きく上回る30万人の兵士を送り込むと言われるロシア。1年の節目に新たな大規模攻撃を計画中?>
Wives of Dead Russian Soldiers Up In Arms As Fur Coat Gifts Taken Back
@redundanton/Twitter
<カメラの前で「ありがとう」と言わされた女性たちだが、撮影が終わるとすぐに毛皮のコートを返却させられてしまった>