最新記事

動物

子供部屋のおもちゃカゴに本物の毒ヘビ なぜそこに?

2021年6月30日(水)11時05分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
アカハラクロヘビ

オーストラリアで最も頻繁に遭遇するというアカハラクロヘビ(写真はイメージです) Ken Griffiths-iStock

<赤い腹をした大きなヘビの意外な性格>

豪クイーンズランド州サンシャインコーストの民家で背筋が凍るような映像が撮影された。

2人の幼い娘と子供部屋にいた母親がカゴに入ったおもちゃを取り出そうとしたときに、赤い腹をした大きな黒ヘビが動いているのを見つけたという。

動画は、 ヘビの捕獲サービスを専門とする業者「サンシャイン・コースト・スネーク・キャッチャーズ24/7」の男性マッケンジーがヘビを捕獲する様子を捉えたものだ。

マッケンジーはフェイスブックへの投稿で「到着してこの状況を見たときはゾッとした」と振り返っている。

このヘビはオーストラリア東部に生息するアカハラクロヘビ(学名:Pseudechis porphyriacus)だ。都市部でも見られ、毎年多くの咬傷被害が報告されている。

噛まれた箇所の出血や腫れのほか、吐き気、頭痛、下痢・腹痛、発汗といった症状を引き起こすこともある。

オーストラリアン・ジオグラフィック誌によると、噛まれた場合は治療が必要になるものの、オーストラリアに生息するほかのヘビと比べれば毒は弱いという。ビクトリア州の資料によれば、このヘビによる死亡例は確認されていない。

しかし、なかには入院を必要とする例もある。体の小さな子供やペットにとっては、特に危険な存在だ。

「誰も噛まれずに済んだのは本当に幸運だった」と捕獲したマッケンジーは胸を撫で下ろす。

いったいなぜ、アカハラクロヘビは民家の小さなおもちゃカゴの底に身を隠していたのか。

マッケンジーいわく、このヘビはシャイな性格で、刺激しなければ危害を加えられることはないという。

「とても落ち着いていて、行儀が良い。近くで工事が行われていたため、安全な隠れ場を探していたのだろう」

動画の最後には、この警戒心の強いヘビが男性の力を借りて茂みへと戻っていく様子も収められている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中