最新記事

五輪ボイコット

IOCは罪深い北京五輪を中止せよ──新疆や香港での人権抑圧を追認するな、と人権団体

Activist Says Boycott of Beijing Olympics Only Way Forward: 'Time For Talking With the IOC Is Over'

2021年5月18日(火)15時56分
レベッカ・クラッパー

テトンは今後、連合を構成する複数の人権擁護団体がIOCのスポンサー企業上位15社、IOCの収入の約40%を占める米NBCテレビ、各競技連盟、市民グループや「私たちに耳を傾けてくれるあらゆる人々」に対してロビー活動を展開していく可能性があると示唆した。彼らは既にIOCの最上位スポンサー企業であるAirbnb(エアビーアンドビー)に狙いを定めている。

「最優先すべきは道徳上の問題だ」とテトンは述べ、こう続けた。「オリンピックのようなスポーツの国際親善イベントを、会場のすぐ外でジェノサイドを行っているような国が開催してもいいのだろうか」

活動家たちはIOCとの面会の中で、中国が人権状況の改善を「確約した」ことを示す文書を見せて欲しいと要求してきたというが、彼らによればIOCはこれまでのところ、そうした文書を作成していない。

IOCは数年前に、2024年のパリ五輪について、開催都市契約の中に人権保護条項を盛り込んだ。だが北京との開催都市契約には、このガイドライン(国連のビジネスと人権に関する指導原則)が含まれていない。各種人権擁護団体が長年求めてきたこの条項は、パリ大会から適用されるものだ。

米英独などがウイグルの人権問題を批判

5月12日にはアメリカ、イギリスとドイツの主導の下、複数の人権擁護団体と欧米諸国が中国の人権問題について話し合い、中国によるウイグル人の大量虐殺を非難し、中国に対して国連の人権高等弁務官による調査を無条件で受け入れるよう求めた。

イギリスのバーバラ・ウッドワード国連大使はこの会合の後、新疆ウイグル自治区の現状について「現代における最悪の人権危機のひとつ」だと述べた。

ウッドワードは「特定の民族に対する抑圧のプログラムが実行されている証拠がある」と述べ、こう続けた。「(新疆ウイグル自治区では)宗教を表現することが禁じられ、ウイグルの言葉や文化が組織的かつ大々的に差別されている」

ニューズウィーク日本版 トランプの帝国
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月10号(2月3日発売)は「トランプの帝国」特集。南北アメリカの完全支配を狙う新戦略は中国の覇権を許し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

衆院選きょう投開票、自民が終盤まで優勢 無党派層で

ワールド

イスラエル首相、トランプ氏と11日会談 イラン巡り

ビジネス

EXCLUSIVE-米FRB、年内1─2回の利下げ

ワールド

北朝鮮、2月下旬に党大会開催 5年に1度の重要会議
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 3
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本版独占試写会 60名様ご招待
  • 4
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 5
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南…
  • 6
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 7
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 8
    心停止の8割は自宅で起きている──ドラマが広める危険…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中