最新記事

2020米大統領選

アメリカ大統領選挙、バイデン勝利に金融市場は安ど 法廷闘争でも勝利揺るがずとの見方

2020年11月8日(日)12時20分

大接戦となった米大統領選で、民主党のジョー・バイデン候補が共和党の現職ドナルド・トランプ候補を破って勝利した。写真は7日、デラウェア州ウィルミントンで勝利宣言するバイデン氏(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

大接戦となった米大統領選で、民主党のジョー・バイデン候補が共和党の現職ドナルド・トランプ候補を破って勝利した。市場からは、ひとまず不透明感が払しょくされたと安どの声が上がっている。

トランプ氏はなお法廷闘争を続ける構えを見せているものの、多くの市場関係者はバイデン氏勝利は揺るがないとのコメントを寄せた。

サンライズ・キャピタル・パートナーズ(サンディエゴ)のCIO、クリストファー・スタントン氏は「バイデン氏勝利は市場にとって良いニュースだと思う。我々は、ツイッター上で繰り出される「トランプ砲」に疲れ果てていた」と述べた。

バイデン氏が勝利するとの見方から、米主要株価指数は6日までの週に、4月以来の大幅な上昇幅を記録。ただ、今後数日から数週間、資産価格の動きにはリスクが残っている。

共和党はすでに票の集計を巡って複数の訴訟を起こしており、トランプ陣営がさらに提訴する構えだ。それが選挙の最終結果判明を遅らせる可能性がある。

投資家の注目は議会上院選に移っている。ジョージア州の2議席が1月5日の決選投票に決着を持ち越すこととなったためだ。民主党がこれを制すれば、政権と上下両院の意思決定権を握る可能性もある。トールバッケン・キャピタルの創業者兼最高経営責任者(CEO)、マイケル・パーブス氏は、選挙を巡るボラティリティー・リスクという点では、1月は「新たな11月」だと指摘した。

閣僚人事も要注目だ。財務長官候補には、米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事の名前が浮上。またバイデン氏は、既にゴールドマン・サックス出身のゲイリー・ゲンズラー氏に接触、金融規制の助言を求めている。

現時点では、大統領選の勝者が確定したことに多くの市場参加者や著名投資家が歓迎する声を上げている。

米銀行大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「今こそ団結する時だ。我々は米大統領選の結果を尊重しなくてはならない」との声明を発表した。

著名投資家ウィリアム・アックマン氏はツイッターに「戦いの天幕を畳む時が来た。潔く譲歩して団結を呼びかけよう」と投稿。

アリアンツ・グループの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏は「国が一丸となって、新型コロナウイルス感染拡大に対処する必要がある」とし、バイデン新政権に議会と協力して景気対策をまとめるよう求めた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・【調査報道】中国の「米大統領選」工作活動を暴く
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 トランプのイラン攻撃
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月10号(3月3日発売)は「トランプのイラン攻撃」特集。核・ミサイル開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。アメリカとイランの全面戦争は始まるのか?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中東諸国の日本人約1.1万人、国外退避含め保護に万

ワールド

米政府職員12%減、24年9月以降 トランプ氏のD

ワールド

トランプ氏、首の発疹で予防的治療 詳細は非公表

ワールド

中国、「出産に優しい社会」構築へ 社会保障制度の整
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 9
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中