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父・習仲勲の執念 深セン経済特区40周年記念に習近平出席

2020年10月17日(土)20時13分
遠藤誉(中国問題グローバル研究所所長)

1980年11月、再び中央に返り咲き、1981年3月には葉剣英の尽力で中共中央書記処書記に就任した。

しかし1987年1月に胡耀邦が中共中央総書記の座から無理矢理に引きずり降ろされたのだが、そのとき机を叩いて絶対にダメだと反対したのは習仲勲一人だった。1989年4月の胡耀邦の死によって同年6月に天安門事件が起きたわけだが、習仲勲は天安門事件においても民主を叫ぶ学生に同情したりしたため、1990年にはトウ小平により、これも全人代への出席をいきなり阻まれ、再び失脚した。

総書記就任後、最初の視察地を深センにした習近平

2012年11月15日、第18回党大会一中全会で中共中央総書記に選ばれた習近平は、総書記就任後の最初の視察先として「深セン」を選んだ。

ここは父・習仲勲が屈辱の16年間を耐え抜いて、死力を尽くして開拓した「経済特区」なのである。

すでにこの世にいない父の無念を悼むかのように、習近平は「深セン」の飛躍的発展に執念を燃やしている。

改革開放40周年記念の2018年10月22日、習近平は再び深センを訪れ、4日間にわたって「深セン・香港・マカオ」を連結するグレーターベイエリア構想に関する国家戦略を強調した。そして深センを「先行モデル地区」として指定し、40年前に父・習仲勲が深センを経済特区に定めた道をなぞるように、グレーターベイエリア構想に尋常ではない執念を燃やしている。

今回の深セン訪問は、第3回目となり、10月13日午後に深センに着いているので、その日から中央テレビ局CCTVでは報道に力を入れ、続けて14日も15日も連続して習近平の式典参加と「重要講話」を報道している。深セン市のGDPは40年前の1万倍になったそうだ。

グレーターベイエリア、特に深センを中心に法定デジタル人民元実現を狙う習近平

習近平が深センを「先行モデル区」に指定したのは2019年8月18日で、香港デモが燃え盛る真っ只中のことである。昨年8月19日のコラム<「こっちの水は甘いぞ!」――深センモデル地区再指定により香港懐柔>にも書いたように、香港を懐柔する目的があったのは事実だ。人口が全中国の5%しかないのに、国家全体のGDPの12%を生み出している現実も大きい。

しかしそれ以上に習近平の狙いは中央銀行が発行する法定デジタル人民元の実現にある。

今月26日からは第19回党大会五中全会が開催され(~29日)、来年の全人代で発表される新しい第14次五ヵ年計画の内容が決定されるが、実は法定デジタル人民元構想は2016年に発表された第13次五ヵ年計画の中に「ブロックチェーン技術」という形で盛り込まれている。

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