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2020米大統領選

増大する米国の財政赤字 大統領選に向けて争点化されないワケ

2019年7月17日(水)13時18分

ただ乗り論

それでも少なくとも一部の民主党員は、財政赤字対策を心の底から望んでいる。

民主党の大統領候補指名で現在最も優位に立つバイデン前副大統領は11日、共和党が福祉関連予算をいずれ切り捨てるための口実として、高水準の債務を抱えた財政運営をしていると非難した。

ある地域住民リーダーはこうしたバイデン氏の発言を称賛し、「民主党候補で初めて、財政赤字に実質的な意味で言及した。私はそれを評価する。赤字問題は重要だ。共和党が赤字を気にするのは、民主党が政権の座にある場合だけのように見える」と語った。

ただ全体的には、与野党ともに大統領選で赤字・債務問題の解決に切り込むための具体策を進んで示そうとする雰囲気は見えない。重視しているのは医療や移民、温暖化といった分野だ。財政改革を提唱する民間団体「責任ある連邦予算委員会」を率いるマヤ・マグギネス氏は、あり得ないはずの「財政のフリーランチ(ただ乗り)論」を利用して有権者にアピールするという点で、今は与野党間に緊密な協調態勢が整っている、とあきれる。

昨年、上下両院は予算策定方法の改善を検討するための超党派専門委員会を立ち上げたが、結局実りある提言は生まれず、委員会の運営費用として新たに50万ドルの連邦債務が加わっただけだった。

(Richard Cowan記者)

[ワシントン ロイター]


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