最新記事

動物

襲われたランナーが素手で殺したピューマはまだ「子猫」だった

Mountain Lion Killed by Colorado Runner Was a 'Kitten'

2019年3月6日(水)19時34分
アリストス・ジョージャウ

成長したオスのピューマは通常、体長180~250センチ、体重45~80キロにもなるという。たいていの場合は人間を避けるので、襲ってくることはめったにない。

「ピューマはひっそりと暮らす動物で、狩りをするのは主に夕暮れから夜明けまでの間に限られる」と、トルーイットは言う。「人間がピューマの縄張りでレクリエーション活動をしている場合、ピューマは人間を見ているが、人間はピューマを見たことがない、という可能性が高い」

攻撃してくることはめったにないとはいえ、ピューマの生息域に人間が入り込むにつれて、ピューマに襲われる事件は増えている。米森林局は、ピューマのいる土地で安全に過ごすためのガイドラインと、遭遇した場合の対処法のアドバイスを提供している。

ピューマがいる土地での注意

・単独のハイキングは避ける。出かけるときは集団で、大人は子供から目を離さないこと
・夜明けや夕暮れ時には遠出を避ける
・子供たちはいつも大人のそばに。野生動物は特に子供に目をつける
・小さな子供には大人が付きそう。ピューマは小さい子供を格好の獲物とみる
・ピューマに近づかない。ピューマは普通、対立を避けようとするので、相手が逃げる余地を与えること
・走って逃げようとしない。走るものを追いかけるピューマの本能を刺激しかねない
・中腰になったり、かがんだりしない。直立している人間のほうが、通常の獲物とは違ってみえる
・できるかぎり、自分を大きく見せる。腕を上げる。上着を着ていたら前身頃を大きく広げる。腕をゆっくり大きく振って、大きな声を出す
・襲われたら反撃する。ピューマは通常、頭や首に噛みつこうとする。できるだけ立った姿勢を保ち、襲い掛かる動物に立ち向かう

(翻訳:栗原紀子)

【番外編】


カメラに興味をもち三脚ごと持ち去るライオン

※3月12日号(3月5日発売)は「韓国ファクトチェック」特集。文政権は反日で支持率を上げている/韓国は日本経済に依存している/韓国軍は弱い/リベラル政権が終われば反日も終わる/韓国人は日本が嫌い......。日韓関係悪化に伴い議論が噴出しているが、日本人の韓国認識は実は間違いだらけ。事態の打開には、データに基づいた「ファクトチェック」がまずは必要だ――。木村 幹・神戸大学大学院国際協力研究科教授が寄稿。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫

ビジネス

再送-〔ロイターネクスト〕米第1四半期GDPは上方

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円以外で下落 第1四半期は低
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中