最新記事

動物

【動画】空港で保護されたヒョウの赤ちゃん、ショック状態から回復

Customs Seizes Month-Old Leopard Cub at India Airport

2019年2月4日(月)15時15分
レナタ・ビルケンブエル

絶滅が危ぶまれる動物の密輸が横行(写真は2011年、タイの空港で保護された生後2カ月のヒョウの赤ちゃん) Damir Sagolj-REUTERS2011

インド南部タルミナド州のチェンナイ空港で2月2日、搭乗客の荷物から見つかった生後1カ月、体重1キロのヒョウの赤ちゃんが、元気な姿を見せている。

発見当初、英BBCは「ヒョウの赤ちゃんはショック状態で震えた声で鳴き、弱っているように見えた」という空港職員の話を報じたが、その後インドの英字紙「ザ・ニュー・インディアン・エクスプレス」は、空港職員がヒョウの赤ちゃんに哺乳瓶でミルクをあげようとする様子を映した動画をツイッターに投稿した。

空港で保護されたヒョウの赤ちゃん




空港職員にミルクをもらう赤ちゃん


ソファの上をよちよち歩きで動き回る様子もテレビに流れた。

鳴きながら動き回るヒョウの赤ちゃん


赤ちゃんはメスで、獣医師が検査したところ幸い健康状態は良かったという。NDTVによれば、ヒョウの赤ちゃんはチェンナイにある動物園「アリニャー・アンナ・ズーロジカル・パーク」の獣医師による検査を受けた後、その動物園に移送された。

空港職員が密輸を疑い荷物の中身を調べたところヒョウの赤ちゃんが見つかり、カジャ・モイディーンという男が逮捕されたと、ニューデリーのテレビ局「NDTV」は報じた。インド当局は男が国際密輸組織のメンバーかどうかも調べている。

男はタイ国際航空の便でタイの首都バンコクからチェンナイ空港に到着。預け入れ荷物の中にプラスチックの買い物かごを入れ、その中に生後1カ月のヒョウの赤ちゃんを入れて運んだ。

チェンナイ空港税関の関係者がNDTVに語ったところによれば、男は荷物を引き取ってから足早に立ち去ろうとしたため、空港職員が不審に思った。ちょうどその時、男の荷物から「震えるような鳴き声」がしたため職員が中身を調べたところ、ピンク色の買い物かごに入れられたヒョウの赤ちゃんが見つかったという。

母親から引き離され、怖い思いをしたヒョウの赤ちゃんは今後、動物園でリハビリを行うことになる。

タルミナド州の森林局は男を拘束してヒョウの入手先などを尋問し、しかるべき措置を講じるとみられる。捜査は継続中だ。

(翻訳:河原里香)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

北朝鮮の金総書記、新誘導技術搭載の弾道ミサイル実験

ワールド

アフガン中部で銃撃、外国人ら4人死亡 3人はスペイ

ビジネス

ユーロ圏インフレ率、25年に2%目標まで低下へ=E

ビジネス

米国株式市場=ダウ終値で初の4万ドル台、利下げ観測
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、さらに深まる

  • 4

    「円安を憂う声」は早晩消えていく

  • 5

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    無名コメディアンによる狂気ドラマ『私のトナカイち…

  • 8

    他人から非難された...そんな時「釈迦牟尼の出した答…

  • 9

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 10

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中