最新記事

南アフリカ

「人肉は食べ飽きた」男、終身刑に

Cannibal 'Tired of Eating Human Flesh' Jailed for Life

2018年12月14日(金)16時00分
ブレンダン・コール

呪術師の邪悪な命令 Ssviluppo-iStock.

<殺人と人肉食は、伝統医術Mutiのために行われた>

南アフリカで、「人肉はもう食べ飽きた」と、人体のパーツを持って警察に自主した男が南東部のクワズール・ナタール州エストコートで終身刑を言い渡された。

世界を驚愕させた人肉食事件で、呪術師の二ノ・ムバタNino Mbatha(33)は先月、共犯の男と共に殺人罪で有罪の判決を受けていた。

【関連記事】「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになったおぞましい新事実
【関連記事】「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない「仲間」たち

警察によれば、ムバタは2017年8月、警察署に表れて「助けがいる」と言った。そしてバッグから、人間の手と脚を取り出した。そして「人肉は食べ飽きた」と言い、他にもバラバラ死体がある自宅に警官を連れ帰った。

検察の報道官によれば、共犯のLungisani Magubane(32)は最初、幸運をもたらすと言われる「Muti」という伝統的な薬をもらいにムバタを訪ねた。ムバタは彼に、先祖は血を求めていると言い渡し、女と子供を連れてくるよう命じた。

Magubaneは2017年7月、ムバタの元に24歳の被害女性Zanele Hlatshwayoを連れて行った。ムバタはその喉をかき切り、死体をバラバラにして、その一部でMutiを作った。

cannibal181214.jpg
人肉を食べたとされる被告たち(2017年10月12日) Rogan Ward-REUTERS

証言台に立った警官は、ムバタの自宅で「人間の耳や顎、歯のようなもの」が入ったビンを見たと話した。ひどい悪臭がして、家を飛び出さなければならなかったと彼は言った。

「ドアを開けると、カーテンで仕切られたもう一つの部屋があった。中に入ると、たくさんのモノとMutiがあった」

ムバタとMagubaneは、Hlatshwayoの内臓と手と足と軟部組織を取り除いたところだった。

南アフリカには人肉食を裁く法律はないが、死体損壊や人体所持は刑事罰に相当する。


202404300507issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年4月30日/5月7日号(4月23日発売)は「世界が愛した日本アニメ30」特集。ジブリのほか、『鬼滅の刃』『AKIRA』『ドラゴンボール』『千年女優』『君の名は。』……[PLUS]北米を席巻する日本マンガ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

英、2030年までに国防費GDP比2.5%達成=首

ワールド

米、ウクライナに10億ドルの追加支援 緊急予算案成

ワールド

ロシア夏季攻勢、予想外の場所になる可能性も=ウクラ

ビジネス

米テスラ、テキサス州の工場で従業員2688人を一時
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親会社HYBEが監査、ミン・ヒジン代表の辞任を要求

  • 4

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 5

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国…

  • 9

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 8

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中