最新記事

朝鮮半島

「同胞」北朝鮮に無知な韓国の子供たち 統一教育見直しへ

2018年12月1日(土)21時00分

時間の無駄

朝鮮戦争(1950─53年)が平和条約ではなく休戦協定により終結したため、厳密に言えば、北朝鮮とはいまだ戦争状態にあり、70年も分断されているせいで、多くの韓国人は統一を遠くて非現実的なゴールと思うようになっている。

各世論調査によると、若い世代の韓国人はとりわけ北の隣人について無知であったり無関心で、北朝鮮人のことを仕事や学校といったより差し迫って重要な問題から気をそらす厄介者と考えている。

高校生17人に取材した結果、大半が、この10年間における北朝鮮問題で鍵となる「並進」路線について一度も聞いたことがないと回答。また、ほとんどが北朝鮮経済で広がる民間市場について知らなかった。

「歴史の授業で朝鮮戦争について習ったほかに、学校ではこのような北朝鮮の問題を聞いたことがない」と、17歳の女子高生は話す。

「分断されていることが当たり前になっているので、友人たちもあまり関心がないみたい」

韓国の教育は大学受験に重点が置かれており、高校最後の年に全国で試験が実施され、プレッシャーは最高潮に達する。生徒は受験に将来を賭ける。

北朝鮮は「試験に出ない」と、生徒や教師は言う。したがって、「貴重な時間の無駄」だと思われていると、ある高校教師は話した。

一般的に、北朝鮮は1つの章として教科書で取り上げられ、小学校4年生と6年生のときに年に1度、中学校では簡潔に、また高校では1度だけ教えられると教師2人が語った。

一方、高等教育では近年、韓国の大学にあった北朝鮮研究を行う学部6つのうち5つが閉鎖されたり、他のプログラムに変更されたりした。志願者不足がその一因だ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

デンマーク総選挙で与党敗北、内閣総辞職 連立協議難

ワールド

湾岸諸国、イラン攻撃で「存立の危機」 国連人権理が

ワールド

トランプ氏、5月14─15日に訪中=ホワイトハウス

ワールド

米、イランに「より厳しい攻撃」警告 敗北受け入れな
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 2
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「日本産ミュージカルの夢」に賭ける理由【独占インタビュー】
  • 3
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 4
    「有事の金」が下がる逆説 イラン戦争で市場に何が…
  • 5
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 6
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 7
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 8
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 9
    地上侵攻もありえる...イラン戦争が今後たどり得る「…
  • 10
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 3
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 9
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 10
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中