最新記事

中間選挙

「トランプ信者」は共和党支持者になるか 中間選挙で結束試されるMAGA運動とは?

2018年11月7日(水)12時00分

「のんびり構えていた」

トランプ推薦候補にとって特に厳しい状況は、民主党が占めている州知事や上院の議席を奪還しようとするケースだ。

2016年にトランプ氏が2ケタのポイント差で勝利した州では、州知事や上院議員の民主党現職に対して、推薦候補5人のうち2人が世論調査でリードしており、2人は数ポイント差に迫っている。

だがトランプ氏のリードが10ポイント未満だった州では、推薦候補6人全員が最近の世論調査で劣勢に立たされており、そのうち5人は少なくとも10ポイント以上差をつけられている。

選挙期間中、多くの地域でトランプ支持者は勝利を過信しており、「のんびり構えていた」と、大統領の元首席補佐官で選挙対策における戦略責任者だったスティーブ・バノン氏は説明する。

ここ数週間、熱心なMAGA支持者は、民主党が下院の過半数を確保すればトランプ氏の政策課題が「暗礁に乗り上げる」ことを悟り、活発さを増しつつあるとバノン氏は指摘。「共和党主流派とトランプ氏の支持基盤である強硬な反主流派が手を結んでいる」と語った。

こうした支持基盤においては、トランプ人気は依然として非常に高い。ロイター/イプソスの世論調査によれば、共和党支持者のあいだではトランプ支持率は84%と高く、2016年にトランプ氏に投票した人の3分の2以上がMAGA理念に共感している、と回答した。

だが、「MAGA」が何を意味するのかという点では、見解が分かれている。半分以上は、経済強化や国境管理の厳格化とMAGAを同一視している一方で、MAGAとは「ドナルド・トランプ」という人物そのものだと答える人も4分の1を超えた。

こうなると、トランプ大統領が退任した場合、MAGAがどうなるのかという疑問も生じてくる。

テネシー州が試金石に

テネシー州で上院議席を狙うマーシャ・ブラックバーン下院議員を支持する集会で先月1日、トランプ大統領が1万人近い聴衆をあおり立てた。テネシー州は、2年前26ポイント差で勝利した場所だ。

「マーシャへの1票は、私への、そして、われわれが掲げるすべてへの1票だ」とトランプ大統領は聴衆に語った。

その後まもなくして行われた世論調査では、州知事を2期務めた民主党のフィル・ブレッドセン候補に対し、ブラックバーン下院議員が優位に立った。

「テネシー州東部では、トランプ氏が強力な応援になることが分かっている」と、共和党の広報担当者ギャレン・シプリー氏はロイターに語った。

ブレッドセン候補陣営は、世論調査の結果を気にしていない。「ただ1つ重要な世論調査は、投票そのものだ」と広報担当のアリッサ・ハンセン氏は言った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国新築住宅価格、12月も下落 前年比-2.7%に

ビジネス

新発20年債利回り、過去最高水準を更新 長期金利2

ビジネス

ドイツ、EV購入に補助金最大7000ドル=現地紙

ワールド

立公新党「中道」が綱領、現実的外交・防衛政策など5
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 7
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中