最新記事

韓国事情

韓国を訪れる日本人観光客、再訪率は高いが満足度は低い その理由は...

2018年8月31日(金)14時30分
佐々木和義

ソウル・景福宮を訪れる中国人観光客 REUTERS/Kim Hong-Ji

<韓国政府が発表した「2017外来観光客実態調査報告書」によると、日本人は訪韓回数が最も多く、再訪問率も高いが満足度は低いことがわかった>

韓国政府機関の文化体育観光部と韓国観光公社が発表した「2017外来観光客実態調査報告書」で、日本人は訪韓回数が最も多く、再訪問率も高いが満足度は低いことがわかった。

調査は空港や港湾など19カ国・地域の外国人1万3841人を対象に面接方式で行われ、報告書は訪韓外国人全体と中国人、日本人の特徴を取り上げている。訪韓中国人は2016年の807万人から417万人に半減し、日本人は前年とほぼ同じ231万人だった。

外国人全体の平均再訪問回数は4.1回、再訪問率は53.3%で、それぞれ2016年の3.6回、38.6%から上昇した。日本人は再訪問回数が9.4回と突出しており、再訪問率も70.5%と平均を大きく上回る。2016年に韓国を訪問した中国人の平均訪韓回数は2.2回、再訪問率は29.5%で、日本人の相対的な増加が全体を押し上げる結果となっている。

訪韓目的は余暇活動・レジャー・休暇が51.9%で最も多く、ビジネス目的の19%を大きく上回る。外国人観光客の訪問地(複数回答)はソウルが78.8%で、釜山が続いているが、中国人は済州島を訪問した人が多い。

安近短の日本人

旅行中の主な活動は、ショッピング、グルメ、景勝地観光と続いている。ショッピングと答えた人の割合は前年の75.7%から72.5%と下がったが、グルメ観光は51.0%から58.2%に上昇した。日本人の割合が増えた結果だろう。

中国人はショッピングが圧倒的に多く、なかでも化粧品の人気が高い。日本人はグルメが多く、買い物も食料品が多い。景勝地は少なく、韓流観光の割合が高いのも日本人の特徴である。

平均滞在日数と支出額は日本人が最も少ない。日本人の平均滞在日数は3.9日で全体平均の7.0日を大きく下回っている。最も長いのはロシア人の12.9日で、春節や国慶節などの連休がある中国人は7.8日だった。

日本人の支出は全体平均1481.6ドルのおよそ半分の757.1ドルだった。日本人の支出を見ると前年を下回っており、LCCの増加と1泊2日や2泊3日など弾丸旅行が増えたことが短い滞在と少ない支出に繫がったのだろう。

訪韓外国人全体の平均支出額は前年を下回ったが、爆買いをする中国人が減り、日本人の割合が高まったと観光公社は分析する。2016年の支出平均は1625.3ドルで全体平均は10%近く減少している。

なお、訪日観光客でも韓国人の支出が最も少なく、日本人と韓国人の双方が安近短の旅行先として、訪問している実態が数字に現れている。

(参考記事)東京五輪は大丈夫? 韓国・平昌で厄介物になった五輪遺産

MAGAZINE

特集:ニュースを読み解く 哲学超入門

2019-5・28号(5/21発売)

トランプ現象、移民、監視社会、SNS...... AIも解答不能な難問にあの思想家ならこう答える

人気ランキング

  • 1

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はいま......

  • 2

    アメリカがイランを攻撃できない理由──「イラク侵攻」以上の危険性とは

  • 3

    元TBSアナ久保田智子:不良だった私が東大に入るまで

  • 4

    【特別寄稿】TBSアナ久保田智子「私の広島、私達のヒ…

  • 5

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 6

    学力格差より深刻な、低所得層の子どもの「自尊心格…

  • 7

    「イランは終わりだ!」バグダッドの米大使館付近へ…

  • 8

    文在寅、リベラルなのに「記者たたき」に冷淡な大統領

  • 9

    あの男が狙う「イラン戦争」──イラク戦争の黒幕ボル…

  • 10

    徴用工問題で日韓が近づく危険な限界点

  • 1

    徴用工問題で日韓が近づく危険な限界点

  • 2

    29年前の「女子高校生コンクリート詰め殺人事件」の容疑者が再犯 少年法見直しの議論は海外にも 

  • 3

    10%の食塩水1kg作るのに必要な塩と水は? 大学生が「%」を分からない絶望的な日本

  • 4

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない…

  • 5

    トランプの言うことは正しい

  • 6

    「古代マヤの宇宙飛行士」説、アメリカで再浮上?

  • 7

    アメリカがイランを攻撃できない理由──「イラク侵攻…

  • 8

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はい…

  • 9

    地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される

  • 10

    強気の米中、双方に死角あり「アメリカはまずい手を…

  • 1

    徴用工問題で日韓が近づく危険な限界点

  • 2

    「英王室はそれでも黒人プリンセスを認めない」

  • 3

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 4

    59歳の人気ランジェリーモデルは5年前まで普通のお母…

  • 5

    29年前の「女子高校生コンクリート詰め殺人事件」の…

  • 6

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 7

    地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される

  • 8

    おどろおどろしい溶岩の世界!?木星の北極の正体が…

  • 9

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はい…

  • 10

    エイリアンはもう地球に来ているかもしれない──NASA…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
広告営業部員ほか求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月
  • 2019年1月
  • 2018年12月