最新記事

音声アシスタント

「アレクサ、おめえ、スコットランド人嫌いだべ!?」

2018年8月24日(金)16時50分
松丸さとみ

アレクサはスコットランド訛りがお嫌い? Youtube

<広く普及しつつある音声認識デバイス。アクセントの地域差が消滅する可能性もある、と懸念する人も少なくない>

標準語に変える人は8割弱

アップルのSiriやアマゾンのアレクサ、グーグルアシスタントなど、話しかけて作動させる音声認識デバイスを使う時、あなたはどんな話し方をしているだろうか? いつもと同じ? 少しかしこまった話し方にする? 「東京弁」に変える? 

英国で行われた調査では、音声認識デバイスに話しかける際に8割近い人が、自分の言葉をデバイスに理解してもらえるよう、普段自分がしゃべっている「アクセント」(平たく言うと「訛り」)ではなく、「標準英語に変える」ことがわかった。さらに、スマートスピーカーや音声認識デバイスの普及により、アクセントの地域差が消滅する可能性もある、と懸念する人も少なくないようだ。

調査を行なったのは、英国のイングランド北部ニューカッスル・アポン・タインにある、生命科学に関する展示やイベントを行なっている施設ライフ・サイエンス・センターだ。ニューカッスルは独特のアクセントがある地域としても知られている。

調査は、センターで536人に対し聞き取りを行なった。音声アシスタントを持っている人は70%だった。70%の内訳は、アップルのSiriが33%、グーグル・アシスタントが17%、アマゾンエコー/アレクサは15%、その他は5%だった。

「あなたは訛っているか?」という質問にイエスと答えた人の中で、「音声認識デバイスに理解してもらうために、自分の話し方をいつもと変えるか」という質問に対して、33%が「大いに変える」と答え、46%の人が「少しだけ変える」と回答した。「まったく変えない」と答えたのは21%のみだった。

「自動音声認識の技術を家庭で使うことによって、ゆくゆくは地域ごとの訛りが消滅することになるのではないかと心配か?」との問いには、「非常に心配」と答えたのは18%で、「少し心配」が30%だった。「心配していない」と答えた人は半数以上の52%に達した。

(参考記事)「奇行」つづく、アマゾンの音声アシスタント・アレクサ

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送豪、イラン大使に国外退去を通告 「反ユダヤ主義

ワールド

EXCLUSIVE-米ロ、ウクライナ和平交渉と並行

ビジネス

マクロスコープ:狭まる財政余力、国債費要求が過去最

ビジネス

7月の基調的インフレ指標、刈込平均値と加重中央値が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 2
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」の正体...医師が回答した「人獣共通感染症」とは
  • 3
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密着させ...」 女性客が投稿した写真に批判殺到
  • 4
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 5
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 6
    顔面が「異様な突起」に覆われたリス...「触手の生え…
  • 7
    【写真特集】「世界最大の湖」カスピ海が縮んでいく…
  • 8
    アメリカの農地に「中国のソーラーパネルは要らない…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 4
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 5
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 6
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 7
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 8
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中