最新記事

カンボジア

フン・セン独裁に手を貸す、日本のカンボジア選挙支援

More Harm Than Good

2018年8月3日(金)18時00分
チャールズ・サンティアゴ(マレーシア国会議員)

日本は歴史的に、カンボジアの民主化と国家復興のために重要な役割を果たしている。カンボジア内戦終結に向けた91年のパリ和平協定は自由で公正な選挙などによる人権と民主主義の尊重を定めたが、日本はその主要署名国の1つだ。93年の第1回総選挙を監視するなどカンボジアの発展に深く関わった。

不幸なのは日本のようなれっきとした民主国家が、自由選挙を損なうフン・センの権力掌握と画策から目を背けてきたことだ。選挙支援は重要で称賛すべきだが、一党支配体制への移行を強化するだけの非民主主義的選挙では意味がない。

長年、マレーシアの強権支配に対して民主主義と法の支配を訴えてきた政治家として、筆者は国際支援の重要性を知っている。マレーシアでは民主主義の勝利が証明されたが、カンボジアではその機会さえ持てない。

インチキ選挙を正当化する日本に訴えたい。カンボジアとの関係を見直し、民主主義の破壊を許さないという姿勢を示してほしいと。それこそが「国民の意思を反映する」ものだ。

<本誌2018年8月7日号掲載>

From thediplomat.com

ニューズウィーク日本版 AI兵士の新しい戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月13号(1月6日発売)は「AI兵士の新しい戦争」特集。ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍、ガザ南部2カ所を攻撃 少なくとも4人

ビジネス

FRBミラン理事「年内1.5%利下げ余地」、インフ

ワールド

米エネ長官、ベネズエラで中国とのバランス可能 支配

ワールド

西側がウクライナ多国籍軍派遣なら「正当な戦闘目標」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 8
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 9
    「ショックすぎる...」眉毛サロンで「衝撃的な大失敗…
  • 10
    大阪・関西万博で起きた「1200万回」の行動変容...使…
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 6
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 10
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中