日本は歴史的に、カンボジアの民主化と国家復興のために重要な役割を果たしている。カンボジア内戦終結に向けた91年のパリ和平協定は自由で公正な選挙などによる人権と民主主義の尊重を定めたが、日本はその主要署名国の1つだ。93年の第1回総選挙を監視するなどカンボジアの発展に深く関わった。

不幸なのは日本のようなれっきとした民主国家が、自由選挙を損なうフン・センの権力掌握と画策から目を背けてきたことだ。選挙支援は重要で称賛すべきだが、一党支配体制への移行を強化するだけの非民主主義的選挙では意味がない。

長年、マレーシアの強権支配に対して民主主義と法の支配を訴えてきた政治家として、筆者は国際支援の重要性を知っている。マレーシアでは民主主義の勝利が証明されたが、カンボジアではその機会さえ持てない。

インチキ選挙を正当化する日本に訴えたい。カンボジアとの関係を見直し、民主主義の破壊を許さないという姿勢を示してほしいと。それこそが「国民の意思を反映する」ものだ。

<本誌2018年8月7日号掲載>

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