最新記事

日本政治

財務省、森友交渉記録「ウソの答弁に合わせ」改ざんと同時に廃棄

2018年5月23日(水)15時20分

5月23日、財務省は、衆院予算委員会理事懇談会に学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る学園側との交渉記録を提出した。佐川宣寿前国税庁長官が「破棄した」と国会で答弁した文書で、意図的に交渉文書を廃棄していたことも認めた。写真は3月に財務省で会見する麻生財務相(2018年 ロイター/Toru Hanai)

財務省は23日、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する資料を国会に提出した。佐川宣寿前国税庁長官が「破棄した」と国会で答弁した学園側との交渉記録も含まれ、決裁文書改ざんと同時に、答弁に合わせて交渉記録を廃棄していたことも新たに判明した。

財務省が、同日午前の衆院予算委員会理事懇談会に提出した。提出した資料には2013年から16年にかけた学園側との交渉記録もあり、理事懇談会に出席した同省の富山一成理財局次長は「昨年の国会答弁で説明してきたことが事実と異なっていたことについて、深くお詫び申し上げる」と陳謝した。

今回明らかになった交渉記録は、職員が「手控え」として保管していた紙や個人のパソコン端末に残されていた。交渉記録の中には2016年3月15日の森友側との面会を記録したメモなどもあった。

さらに交渉記録に関して昨年2月下旬以降、決裁文書の改ざんと同時に「当時保管されていた交渉記録の廃棄を進めていたことも認められた」と説明した。

同省は交渉記録に加えて、改ざん前の決裁文書全文と「本省相談メモ」も併せて提出した。月内にも関係者を処分する。

衆参予算委、週明けに集中審議

衆参予算委員会は28日に集中審議を実施し、不祥事の全容解明を急ぎたい考えだが、野党側からは「1日だけの集中審議で、問題が明らかになるとは思えない」と反発する姿勢を強めている。

立憲民主党の逢坂誠二・政調会長代理は、国会内で記者団に対し「これだけのものが隠蔽・廃棄され、1年間国民をだまし続けてきた。国会で虚偽の答弁をし、答弁にあわせる形で書類を廃棄していたとすれば許しがたい」と語った。

(竹本能文、梅川崇 編集;山口貴也)

[東京 23日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 ジョン・レノン暗殺の真実
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月16日号(12月9日発売)は「ジョン・レノン暗殺の真実」特集。衝撃の事件から45年、暗殺犯が日本人ジャーナリストに語った「真相」 文・青木冨貴子

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=3指数下落、AIバブル懸念でハイテク

ビジネス

FRB「雇用と物価の板挟み」、今週の利下げ支持=S

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、方向感欠く取引 来週の日銀

ワールド

EU、ロシア中銀資産の無期限凍結で合意 ウクライナ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナの選択肢は「一つ」
  • 4
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 5
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 7
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中