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核廃棄北朝鮮、韓国への強硬姿勢に変化? 核実験場の廃棄作業、韓国メディア取材を許可へ
北朝鮮の豊渓里(プンゲリ)核実験場。2017年4月撮影。提供写真(2018年 ロイター/Airbus Defense & Space and 38 North)
<北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)核実験場の廃棄作業を取材する韓国側記者団の名簿を受け付けていなかった問題は、23日朝に一転して受理された>
核実験場の韓国側取材団のNEWS1などが伝えるところでは、韓国統一部は23日、「政府は今日、板門店の連絡チャンネルを通じて、北朝鮮の豊渓里核実験場の廃棄現場を訪問して取材する韓国側2社8名のマスコミ(MBC、ニュース1)記者のリストを北朝鮮側に通知し、北朝鮮側はこれを受けた」と発表した。
統一部は「政府は、記者団に対する訪朝承認および輸送支援など必要な措置を速やかに取っていく計画」と明らかにした。
北朝鮮による豊渓里核実験場の廃棄作業公開は、前日、欧米メディアなどが中国・北京から北朝鮮へ高麗航空のチャーター機を通じて渡航したが、韓国については北朝鮮が取材団名簿の受付を拒否していた。このため韓国メディアは、米国、中国、英国、ロシアの取材陣が北朝鮮へ向かって旅立つ姿をレポートして、自らは帰国するという苦渋を飲まされていた。
しかし、北朝鮮が23日になって韓国側の記者団の名簿を受け付けたため、韓国政府は、韓国からの直航便を通じて北朝鮮・元山に12時半に出発する特別チャーター機を用意、取材陣を輸送する。
これで北朝鮮側が事前に発表していた海外メディアはすべて核実験場の廃棄作業を取材できることになった。ただし、ただし、国際原子力機関(IAEA)や、世界の核実験を監視する核実験全面禁止条約機関(CTBTO)など専門機関は招待されていないことから、あくまで北朝鮮に都合のいい「政治ショー」になる可能性も指摘されている。
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