最新記事

女性

女子大生のミニスカ禁止は「男子の勉強の迷惑になるから」は、どう処理すればいいか

2018年5月22日(火)17時05分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

図書館のドレスコードはアフリカでも問題に

大学の図書館を利用する女子学生の服装は他の国でも問題になった。アフリカ南部ザンビアの首都ルサカにあるザンビア大学は、同国で最大規模の大学で約3万5000人が学ぶ一流大学という位置付け。

ニュースサイト「Standard Digital」は5月9日付けで、ザンビア大学の「変な」通告について報じている。ここでも措置の対象は女子学生で、「半裸」(露出の多い服装)で図書館に入るのを禁じ、「つつましい服装」に変えるよう指示があったという。理由は中国と同様、男子学生の集中力が削がれるためだ。

そもそも女性は、男性のために着飾るわけでもないし、男性のために露出を多くしているわけではない。露出については、体温調節という単なる「おしゃれ」以上の問題さえ関わってくるということも忘れないでほしい。

ザンビア大学に通う男子学生アンソニー・クンダは、学校が個人の服装に干渉することに疑問を抱く。「彼女たちの服装が気に食わない男子生徒がいるなら、それは彼らのほうに問題がある」とAFP通信に話した

男性にとっては、「気になるのはどうしようもない」ことかもしれない。それに、男性だって見たくもないものを見せられている可能性も否定できない。受け取り方は人それぞれだ。一方で女性の立場で考えると、一部のだらしなさすぎる同性の存在を認める人もいる。

ザンビアの場合には、国民の8割近くがキリスト教を信仰しており、政府もキリスト教国家であると宣言。保守色が強い部分もあり、教育学部の女子学生からは「ブラジャーを付けないで図書館に来る人がいる」という声が聞かれる

「ミニスカ禁止」、「半裸禁止」と張り紙1枚で片付けるのは簡単なことだが、様々な側面があるテーマゆえに、全員を納得させる対応を見つけるのは難しい。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

KKR、今年のPE投資家への還元 半分はアジアから

ビジネス

ニデック、信頼回復へ「再生委員会」設置 取引や納品

ビジネス

スイス中銀の政策金利、適切な水準=チュディン理事

ビジネス

アラムコ、第3四半期は2.3%減益 原油下落が響く
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中