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チョコ原料の甘くない現実 フェアトレード制度はカカオ農家を救えるか?

2018年5月5日(土)18時00分


市場戦略

UTZ認証システムでは、プレミアムは上乗せされるが、その額はバイヤーが交渉可能だ。昨年UTZと合併したレインフォレスト・アライアンスは、正式なプレミアムの仕組みを持たないが、一般市場価格より高い代金が農家に支払われているという。

2016年には、UTZ認証を受けたカカオ豆120万トンのうち、54%が同認証豆として販売された。2017年には、この割合が80%に増加した。

フェアトレードの市場シェアは伸び悩んでいるが、これまで最低価格や固定プレミアムが減額されたことはなく、今年もそれを見直す計画はないという。フェアトレードは、これが生産者の生活を守り、持続可能なビジネスモデルを築くための鍵とみているためだ。

「価格低迷が、農家を苦しめている」と、フェアトレード・インターナショナルのジョン・ウォーカー氏は言う。「だが、それがなぜフェアトレードの価格設定を下げるべきだということになるのか、私には理解できない」

しかし、ライバルのUTZとレインフォレスト・アライアンスは、カカオ農家を貧困から脱出させるには、固定プレミアムなどによる人工的な保護戦略よりも、農作業の内容を改善し、農家がより多くのカカオ豆を生産できるような支援を行うべきだと主張している。

こうした姿勢は、生産者の収入向上を目指すチョコレート業界の方針とも一致する。前出のレインフォレスト・アライアンスのモーガン氏は。戦略の整合性が、企業がプレミアム低下よりも、市場価格ベースのスキームを支持する理由だと指摘する。

年間売上高が75億ドル超のハーシーは今月、西アフリカを重点に、農家の生産性や収入を向上し、児童労働や森林破壊を撲滅するため、2030年までに5億ドルを投入する計画を発表した。

ハーシーは、持続可能性に向けた自社の取り組みによって、すでに農業者の生産性が20%向上したと指摘。今後はスマートフォンを使って農作業のヒントなどをビデオやテキストで農家に送るなどの手段を通して、その取り組みを拡充する方針だと述べた。

「生活向上という同じ結果に導くために、さまざまなアプローチがある」と、ハーシーで調達を担当するスザンナ・チュー氏は話した。

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