最新記事

セキュリティ

フランス政府、独自のメッセージングサービス試験中 外国からの監視リスク受け

2018年4月17日(火)10時15分

4月16日、フランス政府は、高官の間のやり取りが海外機関によって監視される可能性があるとの懸念に対応するため、独自の暗号化されたメッセージングサービスを開発している。写真は初閣議後の記念撮影の後にスマートフォンを使うマクロン仏大統領(右)とフィリッペ仏首相(左)。エリゼ宮で昨年5月撮影(2018年 ロイター/Philippe Wojazer)

フランス政府は、高官の間のやり取りが海外機関によって監視される可能性があるとの懸念に対応するため、独自の暗号化されたメッセージングサービスを開発している。デジタル当局が16日、明らかにした。

米フェイスブック傘下の「ワッツアップ」やロシア発祥の「テレグラム」を含む主要な暗号化されたメッセージングアプリは、フランスに本拠地を置いておらず、海外のサーバーでのデータ漏えいのリスクがある。

仏デジタル当局の報道官によると、高官約20人が新たな通信アプリを試験的に使っており、夏までに政府全体で使用の義務付けを目指すという。

報道官は「米国またはロシアによって暗号化されていない、暗号化されたメッセージングサービスが必要だ」と指摘。「フェイスブックの件で明らかになったように、情報が流出する可能性がある」と述べた。

フェイスブックは、政治コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカ(CA)に多数の利用者情報が流れていたことを認め、厳しい批判を受けている。

仏デジタル当局の報道官は政府の暗号化されたアプリについて、インターネットで公開されている自由に使えるコードに基づき開発され、最終的には全国民に使用を認める可能性もあると述べた。

フランスのマクロン大統領と、政府アドバイザーや当局者を務める大統領に近い人物は、昨年の大統領選の選挙活動で「テレグラム」を通じてやり取りしていた。

しかし今年に入りプライバシーに関する懸念が広がり、当局者の仕事用のスマートフォンでは、インストールされた仏タレスのセキュリティーツールにより「ワッツアップ」と「テレグラム」は使用できなくなっている。

[パリ 16日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 トランプのイラン攻撃
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月10号(3月3日発売)は「トランプのイラン攻撃」特集。核・ミサイル開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。アメリカとイランの全面戦争は始まるのか?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

国家石油備蓄の放出、政府が鹿児島志布志市の基地に準

ワールド

イラン大統領、自身の発言を「敵が誤解」=国営テレビ

ワールド

王外相、米中対話の重要性強調 イラン情勢巡り軍事行

ワールド

トランプ氏、女子学校攻撃は「イランの仕業」 証拠は
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗雲...専門家「イランの反撃はこれから」「報道と実態にズレ」
  • 2
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力空母保有国へ
  • 3
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示さない
  • 4
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ル…
  • 5
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 6
    大江千里が語るコロナ後のニューヨーク、生と死がリ…
  • 7
    【WBC】侍ジャパン、大谷翔平人気が引き起こした球場…
  • 8
    女性の顔にできた「ニキビ」が実は......医師が「皮…
  • 9
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 10
    「溶けた金属のよう...」 ヨセミテ国立公園で「激レ…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 9
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中