最新記事

動物

ハムスターは飛行機に乗れないからトイレに流した!? 「エモーショナル・サポート・アニマル」のトラブル続く

2018年2月14日(水)18時14分
マリア・バルタジオ

飛行機の座席で動物を見かけたら、それはたぶんESA(写真はオバマ前大統領の飼い犬ボー) Jonathan Ernst-REUTERS

<クジャクと飛行機に乗ろうとして断られた女性だけではない、その後も続く米航空会社とのトラブル>

米ニュージャージー州の空港で女性がクジャクと一緒に搭乗手続きをしようとしてユナイテッド航空に断られるハプニングがあったばかりの米航空業界で、単なるペットではない「エモーショナル・サポート・アニマル(感情的支援動物、ESA)」が騒動を起こし続けている。

米格安航空(LCC)ジェットブルー航空は2月13日、機内に同乗していたESAの足が座席に触れたことを理由に、乗客の飼い主を飛行機からつまみ出したという。

被害を主張するジョン・シュナイダーは、ロサンゼルス発ニューヨーク行き224便で起きたことをツイッターで訴えている。

「@JetBlue(ジェットブルー航空)が、乗っていた飛行機から僕たちをたたき出した。ひざに座らせていたESAの足先が、座席にほんのわずか触れていたことが理由だそうだ! 最悪の航空会社だ、乗ってはいけない! 224便の乗務員、マークとナンシーはクビにすべきだ」

本誌は問題のESAが何の動物なのかも含めシュナイダーに詳しいことを聞こうとしたが、今のところ返答はない。

一方、ジェットブルーの広報責任者ダグ・マクグローは、シュナイダーは「人間専用」の座席に動物を座らせていたので動物を降ろすよう頼んだものの、乗客がこれに応じなかったと言っている。

憐れ、ハムスター

「ESAを同乗させる乗客は、動物をひざの上に抱えるか、座席部分の床に、通路を邪魔しないように伏せさせておくかどちらかの方法をとる決まりだ」と、マクグローは経緯を説明している。「度重なる要請に応じなかったため、当社の乗務員はこの乗客は次の便に予約を変更する必要があると判断した」

この数日前には、フロリダ州在住の女性が、アメリカの格安航空会社スピリット航空のせいで、ESAのハムスターがトイレに流された、と訴える事件があった。

この女性、ベレン・アルデコシーの主張によると、スピリット航空は当初、ハムスターを機内に持ち込めると説明していたのに、空港に着くと同乗は禁止だと告げられた。ハムスターの扱いに困った挙句、自分でトイレに流してしまったという。

スピリット航空は、ハムスターをトイレに流すように勧めたことはないと、アルデコシーの主張を否定している。「いかなる時点においても、動物を傷つける行為を勧めた事実はない」と、同航空は声明で述べている。ただし、ハムスターの同乗が可能だと伝えたのは誤りだったと認める。

(翻訳:ガリレオ)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB利下げ「良い第一歩」、幅広い合意= ハセット

ビジネス

米新規失業保険申請、3.3万件減の23.1万件 予

ビジネス

英中銀が金利据え置き、量的引き締めペース縮小 長期

ワールド

台湾中銀、政策金利据え置き 成長予想引き上げも関税
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 5
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 6
    アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブ…
  • 7
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 8
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 9
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 10
    「ゾンビに襲われてるのかと...」荒野で車が立ち往生…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 10
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中