最新記事

ライフスタイル

概ね幸福なEU市民 でも1カ国だけ例外が──EUライフスタイル調査

2017年12月1日(金)19時00分
モーゲンスタン陽子

EU加盟国28カ国の人々のライフスタイル調査が発表された FilippoBacci-iStock

欧州連合統計局ユーロスタット(ルクセンブルク)が、EU加盟国28カ国の人々の生活の調査結果2017年版を発表した(データ採集2017年4〜5月)。趣味や娯楽、収入格差、食生活、インターネットの使い方などが国別・男女別に比較できてなかなか面白い。

家事をしないと太る?

毎日、料理や家事をすると答えたクロアチアの男性(18歳以上, 2016年)はたったの12%で、最下位。ただし、クロアチアの女性も62%で下から3番目なので、家事をあまりしないお国柄、ということだろうか。EU平均は男性34%、女性79%。女性は半数以上の国で80%を超えており、家事がまだまだ女性の役割となっていることがわかる。

クロアチアの男性は肥満でもトップで、65.9 %がBMI(ボディマス指数)25以上だという。肥満ぎみのEU女性が43.7%であるのに対し男性が57.3%であることを受け(2014)、独ツァイト誌の若者向けオンラインマガジンze.ttは、 「女性がいまだに日々の家事をこなすあいだ、男性は腹に脂肪をためている」と揶揄する。

体重過多の男性2位はマルタ、3位はギリシャで、軒並み65%以上。マルタは女性も1位で、53.9%となっている。クロアチア女性は46.8%でEU平均をやや上回る程度。ちなみに、太り気味の人が少なめなのは、男性はオランダ(51.5%)とフランス(51.7%)、女性はイタリア(35.4%)だ。

エクササイズに関しては、女性の26%と男性の36%が週にスポーツや仕事以外の身体活動で150分以上を費やしている。男女ともに運動時間が長いのはアイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、ドイツ、オーストリアなどの北方の国々。ただ、アイスランドやノルウェーの男性は肥満率も高くなっているので、エクササイズの時間との相関性はあまりなさそうだ。一方、いちばん「動かない」のは男女ともルーマニアで、男性は14%、女性はわずか3.7%だ。

男女ともたくさんお酒を飲むのは......やっぱりアノ国

毎日ではない週単位でアルコールを消費する男女が最も多いのはイギリスで、男性51.8 %、女性40.2%(2016)。ブレグジット後は男性はルクセンブルク(48.3%)女性はアイルランド(38.1%)に軍配があがりそうだ。ドイツ、ベルギー、チェコなど、いわゆるビールのおいしい国は男女共に多い。スペイン、ギリシャ、イタリアなどの「ワインの国」では男女共以外と高くない。フランスのデータがないようだが、もしあったらイギリスといい勝負になるかもしれないという気がするのだが、どうだろう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

タイCPI、10月は前年比0.76%下落 7カ月連

ビジネス

日産、横浜本社ビルを970億円で売却 リースバック

ビジネス

カタール航空、香港キャセイ航空の全保有株売却 8.

ビジネス

米財務省、今後数四半期の入札規模据え置きへ 将来的
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイロットが撮影した「幻想的な光景」がSNSで話題に
  • 4
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 5
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 6
    カナダ、インドからの留学申請74%を却下...大幅上昇…
  • 7
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 10
    若いホホジロザメを捕食する「シャークハンター」シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中