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【写真特集】行き場なく宙に浮くカタルーニャ独立の夢

2017年11月1日(水)17時00分
Photographs by TORU MORIMOTO

カタルーニャ自治州は独自の言語・文化を持つが、18世紀からスペイン統治下にある。カルラス・プッチダモン州首相が独立宣言をするとの観測が流れ、独立運動の旗を手に演説を待つ男性(17年10月10日)

<法律を盾に暴力で民意を抑え込むのが民主主義なのか――カタルーニャの現実は今、世界に大いなる疑問を投げ掛けている>

13年前からスペイン北東部カタルーニャ自治州の州都バルセロナを拠点にする私にとっても、住民の独立への思いは想像以上のものだった。そもそも私は、住民投票の実施自体に懐疑的だった。これは一種の政治ゲームで、誰も本気で実現できるとは思っていないのではないか、と。

だが、カタルーニャは本気だった。市民は警察による封鎖に対抗しようと泊まり込みで投票所を占拠。10月1日の当日、人々は警棒で殴られても「投票するぞ!」と叫んで一歩も引かず、そうした現場の状況を承知の上で大勢が投票所に向かった。結果は投票者228万人で、賛成票が約9割。カタルーニャ州政府でさえ、これほどの結果は予想していなかったはずだ。

スペイン継承戦争でカタルーニャがスペイン軍の手に落ちたのは1714年のこと。以来300年間、カタルーニャ人はスペインと一線を画しながら、独自の文化を守り続けてきた。選挙への執念は長く眠っていた「支配されている」感覚が呼び起こされた結果だろう。近年の緊縮策や税負担と配分への不満、地域の声を軽視する中央政府への怒りで目覚めたものだ。

投票後もスペイン政府は対話を求めるカタルーニャに対し、投票は違法の一点張り。ついには自治権を剥奪し、対するカタルーニャも独立を宣言した。EU諸国は、自国への飛び火を恐れて問題に目をつむる。住民が命懸けで示した意思は、このまま黙殺されてしまうかもしれない。

法律を盾に暴力で民意を抑え込むのが民主主義なのか。法は人民ではなく、国を守るためにあるものなのか。カタルーニャの現実は今、世界に大いなる疑問を投げ掛けている。

森本徹


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夏に行われる祭り「コラフォック(走る火)」。角の付いた悪魔などに扮し、爆竹を鳴らしながら走り回る


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祭りで焼かれるカタルーニャ特有のソーセージ「ブティファラ」


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州都バルセロナのムンジュイック城に残された大砲


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「カタルーニャはスペインにあらず」ーー独裁者フランコがひいきにした宿敵レアルマドリードとの一戦で(04年11月)。カタルーニャの人々は現地語の使用を禁止され、拷問を受けた。彼らが希望と誇りを感じられた場所は、FCバルセロナの試合が行われるスタジアムだけだった

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国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

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